ユナイテッド航空がDB2で6TバイトのDWH構築,CRMの基盤に

【国内記事】2002.4.02

 ニューヨーク州アーモンクのIBMは米国時間の4月1日,ユナイテッド航空が顧客サービスと営業効率を改善する体制を整えるため,IBMのデータベース技術を採用し,大規模なCRMシステムを構築すると発表した。

 ユナイテッド航空の新システムは、サーバのクラスタリングソリューションである「IBM eServer Cluster 1600」上に,IBMのDB2を搭載して構築したもの。同システムは,世界27カ国で事業展開するユナイテッド航空が,全事業所で顧客情報と1日1700便以上という全フライト情報を管理するためのものだ。全社的な導入にあたっては,IBMグローバルサービスがサポートしている。

 新CRMシステムは,最終的に6Tバイトを超える大容量データを管理する全社的なデータウェアハウスの一部として構築されている。ビジネスインテリジェンス機能によって,乗客の目的地に関する傾向を把握していることが特徴で,ユナイテッド航空はフライトルートをより効率的にスケジューリングし,予約管理の効率性を高めることができるため,乗客1人ひとりに応じたCRMを実現できるという。

 今回は,システム構築の第1段階として,合計1Tバイト以上の顧客データと営業データの統合が完了したもの。統合データには,予約センターとユナイテッド航空のホームページからアクセスできるという。

 新システムにより,ユナイテッド航空の社員は,顧客が過去に最も利用したトラベルルートや旅行タイプ(目的がビジネスか観光か)などを検索できるため,よりパーソナルな提案やプロモーションを行えるようになるという。

 ユナイテッド航空では今後,コールセンターや空港の発券カウンター,フライトキオスクをはじめ,さらに営業所やプランニングセンターのデータを,このデータウェアハウスに追加する計画だ。

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