| エンタープライズ:ニュース | 2002/11/07 20:40:00 更新 |

エンドユーザーから見たサーバとしての.NET Server 2003
アプリケーションプラットフォームやセキュリティといった面から多くが語られている.NET Server 2003だが、エンドユーザーが日常的に利用するファイルあるいはプリンタサーバとしての機能はどうなのだろうか。ここでは、ファイルサーバの面から機能強化点について見てみよう。
「Windows .NET Server 2003−ストレージ管理機能と、ファイルサーバー&プリントサーバーの機能強化」と名付けられたセッションでは、マイクロソフト システムエンジニアリング本部の一瀬幹泰氏によって数々の新機能が披露された。
一瀬氏は最初に、.NET Server 2003は統合的なサーバOSとして、全体的なパフォーマンスの向上、管理性の向上、基盤の強化という3つのポイントに力点を置いて機能の拡張が行われたことを説明した。その1点目として、ストレージ管理機能についての解説が行われた。
ストレージ管理機能でのポイントは、暗号化ファイルシステム(EFS)の適用できる場面が拡大されていることがあげられる。Windows 2000では、暗号化されたファイルをネットワーク経由でやり取りする場合、復号はそのファイルが存在するコンピュータ上で行われる。つまりネットワーク上を流れるデータは、まったく暗号化されていない元のままである。.NET Server 2003ではこの弱点が解決され、オフラインフォルダや分散ファイルシステム(DFS)にも適用できるようになった。また、暗号化されたファイルはそれを暗号化したユーザーのみが解読可能だったが、解読可能なユーザーをあとから追加することもできるようになった。これによりネットワークを利用した暗号化ファイルシステムの使い勝手は大幅に向上したと言える。
ファイル管理コマンドについても強化点がある。chkdskコマンドは大幅なパフォーマンスの改善が図られ、200万ファイルが収納されたディスクに対してのchkdsk所要時間が、Windows 2000の3.87時間に対して.NET Server 2003では0.38時間へと縮められたという。また、defragはAPIを全面的に書き換えて高速かつ効率化し、さらにコマンドラインを用意することでバッチ処理も可能になった。これによりTELNETで接続したコンピュータへの処理も可能だ。

.NET Server 2003で改良・追加されたコマンドの数々
一瀬氏は続けて、基盤の強化という面を2点目として解説した。最も有効だと思えたのは、ボリュームシャドウコピーサービス(VSS)である。これは、オープンされている(使用中の)ファイルがあっても、自動的にシャドウコピーが行われバックアップができるものだ。サーバの各種サービスを実行したままバックアップ作業できるため、可用性を重視したソリューションだと言える。
また、SANやNASへの対応も行われている。マルチパスIO、SANからのOS起動などがサポートされた。
ファイルサーバ機能については、ユーザーの利便性向上を図るさまざまな機能が追加されている。注目できるのは、共有フォルダのシャドウコピーをとることによって、削除されたネットワーク上のファイルを復元する機能だ。VSSの応用とも言える。共有フォルダにシャドウコピーのスケジュールを設定しておくだけでよい。

共有フォルダのシャドウコピーは、削除されたネットワーク上のファイルを復元できる
そのほか、分散ファイルシステム上での利用が可能になったオフラインファイル機能や、ファイアウォール越しのファイル共有ができ、、ドライブの割り当てが可能になったWeb共有なども説明された。一瀬氏が最後に付け加えたのがファイル共有のパフォーマンスについてで、Windows 2000と比較して約2倍(1CPUの場合)向上している(NetBenchによる)というのは、(われわれが実際に使うときもその通りであれば)最も強調すべき点なのかもしれない。
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[柿沼雄一郎,ITmedia]
