エンタープライズ:ニュース 2003/01/28 22:43:00 更新


富士通ビジネスシステム、.NET対応のWebAS Componentソリューションセミナーを開催

富士通ビジネスシステムは1月28日、東京都内のホテルにおいて、同社の.NET対応最新ソリューションであるWebAS Componentのビジネスパートナー向けセミナーを開催した。

 WebAS Component(ウェブ・エーエス・コンポーネント)は、富士通ビジネスシステム(FJB)が販売する、おもに販売業務システム開発のためのコンポーネントベースのソリューション。同社はこれまでにも、顧客のニーズに合わせたカスタマイズが可能なイージーオーダー型のWebソリューション「WebAS Collection」といった製品を販売してきたが、WebAS Componentはマイクロソフトの.NETに対応した新たなWebシステム構築ソリューションとなる。

 セミナーでは、はじめに代表取締役社長 鈴木勲氏が壇上に立ち、タイムリーな情報共有が生き残りのカギとなるとして企業経営におけるスピードの重要性を強調。そして、コンピュータどうしが結びついて直接データのやり取りをするWebサービスでは、さらに情報伝達のスピードが飛躍的に向上し、これによって情報システムあるいはビジネスそのもののあり方も大きく変化するだろうと述べた。

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富士通ビジネスシステム 代表取締役社長 鈴木勲氏

 これを受けて、「このような新たなWebサービスを足がかりとして、企業間連携や顧客開拓の新たなシステム構築に取り組む企業も増えてくる。そのような経営革新を実現するWebサービス提供のためのソリューション」として、WebAS Componentの販売を開始したと説明。さらに、「導入の手軽さとローコストを特徴としており、FJBがトータルソリューションプロバイダとして自信を持って販売するもの」と、この製品についての意気込みを語った。

 その後、常務取締役の池上幸弘氏によって企業システムソリューションに対するFJBの取り組みが紹介された。

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富士通ビジネスシステム 常務取締役の池上幸弘氏

 同社は以前からB2B、B2Cといったビジネス支援、情報共有やマーケティングといった業務効率化支援、企業のシステム構築や各種アウトソーシングといったインフラ構築・運用支援といったサービスおよびソリューション展開を行っている。今回のコンポーネント型開発サービスであるWebAS Componentは、マイクロソフトの.NETに対応した「FJB Framework」を基盤とし、IT技術を中心としてかつてないほどに多様化した顧客のニーズに的確に応えるためのソリューションであるとしている。

FJB FrameworkとWebAS Componentの関係

 基盤となるFJB Frameworkは、Webベースのソリューション開発における「共通項」を集めてその土台としたもの。プロセスなどのリソース管理や戻りボタン制御などをつかさどるコントロール、オブジェクト化による継承やトランザクション処理を隠蔽するDB、そしてGUIや帳票印刷、PDF変換などを行うビューという、3つのマネージメント構造となっており、.NET Frameworkの上でJ2EEでのアプリケーションサーバに相当する役割を担う。さらにこの上でGUI、コントローラ、ビジネスロジックといったMVCモデルによる各種コンポーネント群によって開発されたアプリケーションが稼動する仕組み。FJB Frameworkによって、開発手法の標準化や分散開発といったメリットが生まれる。

 また.NETを選択した理由として、開発環境となるVisual Studio .NETの共通言語ランタイム(CLR)による複数言語のサポート、特にCOBOLとの親和性を重要視したと池上氏は言う。同社は既存資産として、NetCOBOLという製品によるCOBOLで記述されたビジネスロジックがあり、.NETプラットフォームを選択することでこれらの再利用が可能になるという。実際の事例では、既存のCOBOLロジックの約30%が再利用できたという。

 なお、Webアプリケーションサービス関連のFJB製品は今後、「WebAS」を登録商標として展開する。

 続いてシステム開発の実際とデモンストレーションによる解説が行われた。システム本部 本部長代理 阿部正広氏がシステム開発の実際を解説し、システム本部 システム技術統括部 コンポーネント開発センター 担当部長の宮原信哉氏が実際にコンポーネントを開発するデモンストレーションを行った。

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システム本部 本部長代理 阿部正広氏によるWebAS Componentの解説

 実際の開発はコンポーネント構造のため、きわめて短期間での製品納入が可能という。コンポーネントは100人体制のコンポーネント開発センターで集中開発され、コンポーネントバンクと呼ばれる一時倉庫に集められる。そこから顧客の仕様要求に合ったものを部品結合してシステム化するというのが開発の流れだ。こうして作成された企業システムは、開発者の視点からJavaによるソリューションと比較すると、コードも少なくレスポンスもよいという(宮原氏)。

 セミナーの最後には、マイクロソフトのデベロッパーマーケティング本部長である安藤浩二氏が登場し、マイクロソフトがパートナー企業とどのような展開を図っていくかというビジョンを説明した。

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マイクロソフト デベロッパーマーケティング本部長 安藤浩二氏

 安藤氏はマイクロソフトの投資の方向性としてXML Webサービス、ストレージ、スマートクライアントの3つを掲げ、これらが今後の企業にとってリーダーシップを取れるか否かを決める大きな変化の要素になると述べた。そして今から5年以内、おそくとも10年以内にすべてのソフトウェアの機能はWebサービス化されるとし、そのローレベルなインフラとして、マイクロソフトは.NETを進めていくと結論付けた。

 経営・システム担当者を対象に120名という定員(先着予約順)が設けられた今回のセミナーだったが、会場はほぼ満席という活況を呈し、熱心に耳を傾けるユーザーも多く、非常に内容の濃い2時間であった。

[柿沼雄一郎,ITmedia]