エンタープライズ:ニュース 2003/02/27 17:55:00 更新


NESSIE、三菱電機開発の暗号アルゴリズムなどを公式認定

欧州で暗号アルゴリズムに関するコンセンサスを目指すNESSIEプロジェクトは、三菱電機の開発した64ビットブロック暗号アルゴリズム「MISTY1」と、NTTと三菱電機が共同開発した128ビットブロック暗号アルゴリズム「Camellia」の2つを、安全性と実用性に優れた暗号方式として公式認定した。

 欧州で暗号アルゴリズムに関するコンセンサスを目指すNESSIE(New European Schemes for Signatures, Integrity, and Encryption)プロジェクトは、三菱電機の開発した64ビットブロック暗号アルゴリズム「MISTY1」と、日本電信電話(NTT)と三菱電機が共同開発した128ビットブロック暗号アルゴリズム「Camellia」の2つを、安全性と実用性に優れた暗号方式として公式認定した。

 欧州委員会の資金援助を受け2000年に開始されたNESSIEプロジェクトは、欧州の第一線の暗号研究者を中心に、暗号アルゴリズムに関する産学のコンセンサスを図り、欧州の情報セキュリティ研究やビジネスの発展を目指すもの。3回の国際会議を通して、暗号アルゴリズムを募集し、安全性や性能についての評価を行っていた。

 三菱電機の開発したMISTY1は、64ビットブロック暗号のカテゴリーでNESSIEプロジェクトに公式認定された唯一の暗号方式となった。また、NTTと三菱電機が共同開発したCamelliaは、米国政府標準暗号「AES」とともに認定を受けた。

 三菱電機によると、MISTYは携帯電話向けにカスタマイズしたKASUMI暗号が第3世代携帯電話(W-CDMA方式)の世界標準方式として採用されるなど、安全性と実用性で国際的に高い評価を得ている。Camelliaは、MISTYとともにISO、NESSIE、CRYPTRECなどの国内外の標準化活動に提案してきたという。両方式とも、総務省、経済産業省が電子政府における調達のための推奨すべき暗号の1つとして認定している。

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[ITmedia]