エンタープライズ:ニュース 2003/10/03 18:58:00 更新


インテグレートイノベーションがMSの原動力、ケビン・ジョンソンMSグループ副社長

イノベーションによる「顧客満足」と「価値の提供」、Microsoftのグループ副社長、ケビン・ジョンソン氏はこの2つを終始訴えた。日本の顧客やパートナーを直接訪問し、米本社との連携を図るために来日した同氏は、Microsoftの原動力を説明した。

 Microsoftで全世界の販売、マーケティングなどを統括するグループ副社長、ケビン・ジョンソン氏が来日している。Microsoftの基本方針を定めるシニアリーダーシップチーム(ビル・ゲイツ会長、スティーブ・バルマーCEO、ジェフ・レイクスグループ副社長などで構成される)のメンバーでもあり、同社最高幹部の一人だ。日本の顧客やパートナーを直接訪問し、米本社との連携を図るために来日したというジョンソン氏は10月3日、日本の記者団と会見した。

ケビン・ジョンソン氏

ジョンソン氏は各国との連携を図るため仕事の半分は海外周りに費やしているという


 「これまで日本企業はテクノロジーに十分な投資をしてこなかった。われわれは日本のコミュニティの一員として、ソリューションや新たな価値を提案し、ビジネスや生活をよくする手伝いができると思っている。マイクロソフトは日本市場に熱心だ」(ジョンソン氏)

 インテグレートイノベーション――。同氏は、会見の中でマイクロソフトが顧客に価値を提供していくための原動力をこのように説明した。マイクロソフトはこの考え方に基づき研究開発を集中し、顧客の求めるシナリオに低コストかつ運用管理しやすいプラットフォーム開発を進めているという。

 イノベーションによる「顧客満足」と「価値の提供」、ジョンソン氏は会見中この2つを終始訴えた。

 同社の幹部600人はすでに顧客満足度を評価する報酬制度へと一新されており、イノベーションで得られる顧客満足を追求する体制になっている。だが、この中でも最優先となる課題は、セキュリティだという。

 約2年前、“TrustWorthy Computing”のイニシアティブを掲げ、マイクロソフトはセキュリティ向上に多大な投資をしてきた。にもかかわらず、1月に企業各社を襲ったSlammerワーム、8月のMSBlastワームによる被害は、結果としてマイクロソフト製品に対する信頼を大きく揺るがすほどの事態に陥らせた。

 いまや信頼回復のために是が非でも最優先となったセキュリティだが、ジョンソン氏は「TrustWorthy Computingによりさまざまな前進はみられたが、まだまだ推し進めていかなければならない。セキュリティは業界全体のテーマであり、顧客やパートナーと連携して取り組んでいくことが重要だと認識している」と述べるだけで、ファイアウォールとパッチ適用の徹底以外の具体的な解決策があるのか、まだ示してくれない。

ライセンス形態も顧客主義

 同氏はライセンスでも顧客満足を追求する努力を継続していることに言及。同社は風当たりの強かったソフトウェア購入プログラムSoftware Assuranceを5月に拡張すると発表しており、この9月から実行が始まった。この拡張により、サーバ製品の電話サポートや、Officeアプリケーションのホームユース、そしてトレーニングなどのサービスが受けられるようになるなど、ライセンス面で以前よりも柔軟な対応策を打ち出している。

マイケル・ローディング社長も同席

ワールドワイドでは、マイクロソフト日本法人のマイケル・ローディング社長はジョンソン氏にレポートする関係にある


 当初のSoftware Assuranceは、顧客から反発をかったため、Linuxを勢いづかせる一因となったともいわれる。このLinuxに対して記者から質問を受けたジョンソン氏は、「ソリューション全体にしめるソフトウェアのコストは5%でしかないと認識されている。また、TCOで比較すると、Windowsのほうが5年間で11〜22%低いという第三者の調査会社の報告がなされている」と返答。また、ある地方都市が一度採用したLinuxをWindowsへの移行を検討している例を紹介し、Windowsがコストという数字の上の戦いでは有利であることを強調した。

 前述の地方都市は、Linuxは維持が難しく、コストがかかるという観点からWindowsへの移行を検討しているという。

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[堀 哲也,ITmedia]