エンタープライズ:ニュース 2003/10/11 18:15:00 更新


NTTデータらが成田空港でバイオメトリクスを活用した「e-チェックイン実証実験」

NTTデータはJALやANAとともに、2004年3月まで、成田空港におけるチェックイン手続きを電子化する「e-チェックイン実証実験」を実施する。

 NTTデータは2003年12月から2004年3月にかけて、成田空港におけるチェックイン手続きを電子化する「e-チェックイン実証実験」に参加することを明らかにした。

 この実証実験は、国土交通省が推進する「e-エアポート構想」の一環として実施されるもので、同社のほか新東京国際空港公団および日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)の各社が参加する。バイオメトリクス技術を用いた搭乗者のすり代わり防止を検証し、評価・分析を行うのが狙いだ。

 NTTデータはこの5月に、渡航手続きの簡素化とセキュリティの強化を目的としたSPT(Simplifying Passenger Travel)分野において、米Imaging Automationおよびその販売代理店であるアルテックと提携。パスポートやビザなどの偽造を防ぐ認証技術と、バイオメトリクスを活用したSPT関連ビジネスについて、共同で開発、事業展開を行ってきた。

 今回の実験は、その研究成果を生かして行われる。例えばANAでは、チェックインの際に搭乗者の顔情報を読み取って、その情報を二次元バーコードの形で搭乗券に記録。この情報を出国審査や搭乗手続き時の本人確認に利用し、搭乗者のすり代わりを防止する。搭乗改札後、二次元バーコードによる顧客の顔情報は破棄される仕組みだ。

 実験参加モニターは、10月中旬以降、航空会社を通して募集される。ANAによると、この実証実験はインターネット経由で販売されるe-チケットが対象になるという。

 なお政府でも既に、公用旅券の一部について、顔の情報をパスポートに埋め込み、バイオメトリクス認証によって本人確認を行う方針を明らかにしている。

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[ITmedia]