エンタープライズ:ニュース 2003/10/23 17:26:00 更新


日本BEAがJava開発者の底上げ狙い「dev2dev」開始、開発者ライセンスも無償化

11月中旬から開発者による開発者のためのコミュニティ、BEA dev2devの日本版がスタートする。英語サイトに日本語の要約ページを追加するほか、WebLogic関連製品の無償開発者ライセンスも提供する。

 日本BEAシステムズは10月23日、国内においても開発者支援プログラム「BEA dev2dev プログラム」を11月12日から開始することを明らかにした。昨年秋からワールドワイド向けに開設されている英語版のdev2devサイト内に日本語の要約ページを追加し、日本の開発者らがこれまで最新の情報にこれまで以上にアクセスしやすくするほか、同プログラムの一環として、「BEA WebLogic Platform 8.1J」や「BEA WebLogic Server 8.1J」といったWebLogic関連製品の無償開発者ライセンスも提供する。

 日本BEAシステムズのロバート・スチーブンソン社長は、「BEAという枠を超え、“.NET vs. J2EE”という観点からJ2EE開発者らのコミュニティー活性化を支援したい」とBEA dev2devの狙いを話す。

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「J2EE陣営をさらに勢いづかせたい」とスチーブンソン氏


 BEA dev2devプログラムのユニークさは、日本の開発者向けに敢えて別個のサイトを開設しなかったところにある。ユーザー主導のユーザーグループは、東京と大阪を中心に設立していくものの、BEA WebLogic Newsgroupは、ワールドワイドのニュースグループに参加する形を取る。

 同プログラムを担当するシステム技術部の佐々木政和部長は、「せっかくであれば、世界中の開発者の基盤を活用できるようにしたかった」と狙いを話す。

 もちろん言葉の壁という問題はあるが、「開発者なので技術的なところは何とかなる。むしろ、使える情報をガイドしたり、所属する企業の枠を超えた一人の開発者としての声や成果を世界に発信していきたい」と佐々木氏。開発者の囲い込みではなく、Java開発者コミュニティー全体の底上げを図りたいという。

 既に英語版のBEA dev2devサイトでは、ユーティリティ、コードライブラリ、技術論文などがユーザー主導で公開され、その共有と再利用が進んでいるという。

 日本BEAでは、BEA dev2devの立ち上げを機に、これまで有償(45万円)だった開発ライセンスを無償提供し、最新技術が盛り込まれたWebLogic製品の浸透を図る。11月12日の東京、17日の大阪でそれぞれ「BEA dev2dev Days 2003」を開催し、弾みをつけたいとしている。

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▼BEA eWorld Japan 2003 Report
▼BEA eWorld 2003 Report

関連リンク
▼BEA dev2devサイト
▼BEA dev2dev Days 2003サイト
▼日本BEAシステムズ

[浅井英二,ITmedia]