エンタープライズ:ニュース 2003/12/11 02:09:00 更新


日本HPと日本BEAが協業をさらに強化、IA64-HP-UX版BEA WebLogic Server 8.1Jを提供

日本HPと日本BEAは12月10日、「BEA WebLogic Platform」と「HP Integrityサーバ」、およびサービスを組み合わせたITインフラをさらに推進すべく、新たな協業を発表した。

 日本ヒューレット・パッカードと日本BEAシステムズは12月10日、「BEA WebLogic Platform」と「HP Integrityサーバ」、およびサービスを組み合わせたITインフラをさらに推進すべく、新たな協業を発表した。両社は、サービス志向のアーキテクチャによって既存のITリソースを統合し、経営のスピードを高めたいと考える顧客企業をターゲットとし、Webアプリケーション市場におけるシェア拡大を目指すという。

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左から日本HPの河原本部長、樋口社長、日本BEAのロバート・スチーブンソン社長、伊藤敬チーフテクニカルストラテジスト


 昨年10月下旬、日本HPは日本BEA製品の日本市場における再販と顧客向けの24時間サポートを発表しており、今回は両社の協業プログラムの第2弾となる。具体的な施策としては、BEAが「IA64-HP-UX版BEA WebLogic Server 8.1J」を12月10日から出荷を開始するほか、BEA WebLogic製品群のHP-UX製品版出荷を最優先していく。上位製品にあたる「IA64-HP-UX版BEA WebLogic Platform 8.1J」の出荷も準備中だという。

 記者発表会に臨んだ日本HPの樋口泰行社長は、「BEA WegLogicとHP Integrityサーバの組み合わせは、圧倒的なパフォーマンスを叩き出し、プラットフォーム選択に悩む時代に終止符を打つ」と話す。

 今回、HP-UX版がリリースされたことによって、HPのいわゆる3OS(HP-UX、Windows、Linux)すべてにItanium版BEA WebLogic Server 8.1Jが対応したことになる。日本HPとしては、来年1月から3OSに対応したItanium版BEA WebLogic Server 8.1Jの販売とサポートを開始するほか、1月15日からはItanium2プロセッサ搭載のHP AdvantageシリーズにWebLogic Server 8.1Jをバンドルし、キャンペーン価格での販売も行うという。

 J2EE技術者の育成という点でも両社の協業は大きく前進している。日本BEAがこの秋から日本語でもスタートした開発者支援プログラム「BEA dev2dev」の一環として、「BEA dev2dev with HP」が展開される。HPのプラットフォームに特化した情報を提供するほか、来年1月15日からは技術セミナー「Workshop on Workshop@HP」も共催されるという。

 また、今年4月に日本HP市ヶ谷オフィスに開設された「HP-BEAコンピテンスセンター」の設備をItanium搭載システムに刷新し、検証された技術ノウハウを随時dev2devポータルで公開していく予定。

 両社はまた、サービス事業における協業強化も打ち出している。

 「サービス志向のソリューションモデルを推進していく中、BEAとの協業は大きなインパクトをもたらす」と話すのは、日本HPでコンサルティング・サービス統括本部長を務める河原正也氏。

 Webサービスに対応したBEA WebLogic Platformを共通基盤とすれば、既存のITリソースをそのまま生かしながら、ビジネスプロセスに対応するサービスを定義することが可能となる。HPでは、いわゆる「サービス志向アーキテクチャ」(SOA)へ移行するためのアセスメント、計画立案、設計、システム構築を行うという。

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[浅井英二,ITmedia]