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2004/04/06 08:47 更新


IntelとAMDの64ビットx86技術は「100%近い互換性」との報告書

調査会社In-Stat/MDRは、AMDとIntelのアーキテクチャ関連の機能などを比較。いずれの場合もIntelが64ビットのx86アーキテクチャで、ほぼあらゆる局面にわたってAMD64を「手本としている」ことが分かったと報告した。

 調査会社In-Stat/MDRは4月5日、独自に行った分析の結果として、AMDとIntelが提供している64ビットのx86アーキテクチャは完全とはいかないまでもほぼ同一であり、100%近いソフトの互換性も可能だとする報告書を発表した。ただ、場合によっては一方の64ビットアーキテクチャ向けに書かれたプログラムが他方ではうまく機能しないこともあるかもしれないとしている。

 この報告書「Microprocessor Report」では、すべてのインストラクション、レジスタファイルに加えられた修正、メモリ対処方法やデータアドレスモード、既存の16/32ビットx86実行モードのサポートといったアーキテクチャ関連の機能などを比較。いずれの場合もIntelが64ビットのx86アーキテクチャで、ほぼあらゆる局面にわたってAMD64を「手本としている」ことが分かったと報告している。

 ただ、AMDとIntelさえも認識していないわずかな違いも発見したと指摘。こうした違いは今後の64ビット版x86プロセッサで解消されるものもあれば、ソフトがわずかに異なるコードを実行することで対応できる場合もあるだろうとしている。

 わずかな違いはあっても、事前にリリースされたAMD64の説明を読み、AMD64のテストを実施することで、Intelが自社の64ビットアーキテクチャを開発したのは明らかだと報告書は解説。シニアエディターのトム・ハーフヒル氏は「IntelがAMD64をリバースエンジニアリングしたことは、両社の関係において大きな転換点だ」と述べている。

 「Intelの64ビット版x86プロセッサではAMD64用に開発された64ビットOSも実行できるとするIntelの言葉に矛盾はないことが分かった。同時に、Intelが相互の64ビットソフトで互換性の完全保証に後ろ向きである理由も、われわれが発見したわずかな違いから説明がつく」とハーフヒル氏は話している。

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