IT基盤、TRIOLEで自律・仮想・統合を実現――富士通のプラットフォーム・コンセプト

TRIOLEは2002年初頭に富士通のプラットフォーム・コンセプトとして発表されたが、2003年6月にIT基盤として再度発表された。自律・仮想・統合のコンセプトに加え、テンプレート化されたシステム・パターンによって強化されたTRIOLEで、企業の経営課題に応えていく方針だ。

» 2004年06月01日 23時42分 公開
[Open Enterprise Magazine]
OPEN Enterprise magazine

 富士通は2002年2月、サーバとストレージ、ネットワークを融合し連携するプラットフォーム・コンセプトとして、「TRIOLE(トリオーレ)」を発表した。

 このコンセプトは、サーバやストレージ、ネットワークなどのインフラと業務との間に、プラットフォーム層と呼ばれる論理層を構築し、インフラとなるサーバやストレージ、ネットワークを業務と分離し、仮想化を実現しようというものである。

 このコンセプトをさらに強化するものとして位置づけられるのが、プラットフォーム・インテグレーション・モデルである。これは、富士通がこれまでオープン環境で構築し、信頼性が検証されたシステムの構築パターンで、機能や役割別にそれぞれモデル化したものが、プラットフォーム・インテグレーション・テンプレート(Piテンプレート)である。

 このPiテンプレートには、富士通製に限らず、マイクロソフトやサン・マイクロシステムズ、日本オラクル、シスコシステムズ、ブロケードコミュニケーションズシステムズなど、他社のハードウェアやソフトウェア製品なども含まれており、他社製品を組み込んだ場合での動作保証も行うことで、オープンな異機種混在環境での導入も可能となっている。

 また、オープンな異機種混在環境ではアプリケーション開発も複雑化する傾向にある。このような状況を解消するために富士通が提供しているのが、B2.Sframeworkだ。B2.Sframeworkは、業務アプリケーションをハードウェアやOS、ミドルウェアとの接点である制御ロジックと、業務処理を行なう業務ロジックに2分化することで、開発量を減らし、短期間での業務システム開発を実現する。

 こうした技術によって、「ビジネスの成長、拡大」「スピーディーな業務構築」「システムの安定運用とTCO削減」を実現していくのが狙いとなる。


 PDFでは、このほかにシステム全体の信頼性を高め、複雑なシステムを効率的に管理するツールである「Systemwalker」のほか、リソース制御機構として、富士通が開発中の「Resource Coordinator」についても解説されている。

 また、システム連携をサービス統合の観点でとらえ、「プロセス統合」「コンテンツ統合」「フロント統合」の3つの領域でサービスを統合するTRIOLEがどのような製品群で実現されるかについて述べられている。グリッド・コンピューティングに向けた富士通の取り組みを確認していただきたい。

本特集はソキウス・ジャパンが発刊している月刊誌「Open Enterprise Magazine」のコンテンツをPDF化したものを公開します。同特集は2003年12月号に掲載されたものです。

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