MS、欧州連合に罰金支払い

米MicrosoftがOS市場の独占状態を不正に利用したとして欧州委員会から命じられた罰金約6億ドルを支払った。Microsoftは不服申し立てを行っており、この結論が出るまでは第三者預託口座に置かれる。(IDG)

» 2004年07月03日 08時53分 公開
[IDG Japan]
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 米MicrosoftがOS市場の独占状態を不正に利用したとして欧州委員会から命じられた罰金4億9700万ユーロ(約6億ドル)を支払った。同委員会の広報官が7月2日明らかにした。

 広報官によれば、罰金は満額が支払われたが、Microsoftは欧州委員会の決定に対して不服申し立てを行っており、この結論が出るまでの間は第三者預託口座に置かれる。

 欧州委員会はMicrosoftの市場独占について長期にわたる調査を行った後、3月に罰金を言い渡し、Windows Media PlayerをバンドルしないバージョンのWindowsを90日以内にリリースするよう命じた。さらに、自社製品をWindowsと連携させるために使っているソフトインタフェースの詳細を120日以内に公表することも命じている。

 Microsoftは先月正式に不服申し立てを行い、Media Playerを組み込まないバージョンを提供するという命令は執行期日の直前になって一時的に差し止められた(6月28日の記事参照)。

 Microsoftは欧州委員会の命令に不服を申し立ててはいるが、その結論を待つ間に多額の罰金を工面した。この罰金の規模は不当だと主張しながらも支払うことができたのは、総額500億ドルと推定される手元資金によるものだ。

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