中堅でも使えるデータ統合、MDITがデータ中心のソリューション体系化

MDITは、中小規模システム向けのデータ統合ソフト「DH」およびWeb対応データ検索・集計ソフト「QL」を開発。7月15日から販売する。企業内に散在するデータ活用を支援する「データセントリックソリューション DS」として体系化した。

» 2004年07月05日 14時57分 公開
[ITmedia]

 三菱電機インフォメーションテクノロジー(MDIT)は7月5日、中小規模システム向けのデータ統合ソフト「DH」およびWeb対応データ検索・集計ソフト「QL」を開発し、7月15日から販売すると発表した。同時に、企業内に散在するデータ活用を支援する「データセントリックソリューション DS」として体系化した。

 同社は2001年4月に三菱電機の情報システム事業部門が分離独立した情報システム企業。データ統合の分野では、米Informaticaのデータ統合ソフト「PowerCenter」や、データ分析ツール「DIAPRISM」を大企業100ユーザー以上に販売してきた実績を持つ。これらノウハウを利用して、中堅企業でもデータを有効に活用できるようにするため、今回独自に「DH」「QL」の2製品を開発した。

野村齋社長 「80%の企業はITの部門最適から抜け出せていない。新たなソリューションが必要だ」と、データセントリックソリューション DSを体系化した背景を説明する野村社長

 野村齋MDIT社長は、「業務ごとにばらばらに構築されてきた業務システムの全体像を可視化するエンタープライズアーキテクチャ(EA)の考え方が重要視されてきた。DSはその内のデータアーキテクチャにフォーカスしたもの。巨大グローバル企業でなくても使えるデータソリューションにしたい」と話した。

 新たに製品化されたデータ統合ソフトのDHは、企業内に散在する異種データベース(DB)内のデータを収集し別システムにロードするツール。データロード時に条件抽出や演算、集計、編集といった処理を自動化できる。これら処理はウイザード形式で設定できるため、プログラミングに頼ることなく利用できるのが特徴だ。ターゲットにできるDBは、Oracle 8i以降、Microsoft SQL Server 2000以降、ODBC 2.0準拠のDB、DIAPRISM/AQL L00などとなっている。

 データ検索・集計ソフトのQLは、エンドユーザーが直接DBのデータにアクセスし、集計表やマトリックス表といった帳票をWebで作成できる。異なるDBでも同じユーザーインタフェースから利用が可能で、Excelにグラフ表示させることも可能だ。検索結果は、CSV/XML/HTMLに出力できる。

 新製品発売を機に同社は、データを中心とした切り口で製品群を新たに体系化。コンサルティング、サポートサービスなどを併せて提供するデータセントリックソリューション DSとして提供する。第一弾として、大規模データ統合システムなどで培ったノウハウを「データセントリックソリューション DS コンサルティング」の名称で提供する。

 価格は、コンサルティングが262万5000円から。ソフトウェアのDHおよびQLは、年間使用料でそれぞれ25万2000円、12万6000円からとなる。MDITはデータセントリックソリューション DS事業全体で、2006年度に売上120億円を目指す。

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