DVD-ROMから起動すると、最初にキーボードを指定する。利用中のキーボードを番号で入力する。
続いて、インストーラのメニューが表示されるので、「Install HP-UX」を選択する(図5)。ここからの画面は、一種のウィンドウになっており、項目の移動はTabキー、選択、決定はSpaceキーもくしはEnterキーで行っていく。
次にインストール元とインターフェイスを選択する画面になる(図6)。上側のインストール元はそのままメディア(DVD-ROM)を選択しておき、下側のインターフェイスはタブの付いたパネル内で一気に設定できる「Advanced」を選択する(図7)。
設定項目はいくつがあるが、基本的にはSystemタブのネットワーク関連、rootパスワードの項目だけ設定し、あとはインストール後に設定していけばいいだろう。パーティション設定もインストール前にやっておきたいところだと思うが、後から拡張可能なので、ここではデフォルトのまま、次の項目を作業した。
Basicタブ LanguagesをJapanese Systemタブ ホスト名、IPアドレス、rootパスワード、タイムゾーンを設定 |
導入するソフトウェアについてデフォルトのままでいいが、セキュリティ設定の強度を決めるSecurityChoicesで、一番強力な「Sec30DMZ」を選択しておく。
Softwareタブ SecurityChoicesで「Sec30DMZ」を選択 |
これはセキュリティ強化のための環境設定ツールBastille(http://www.bastille-linux.org/)の設定である。Bastilleは、アクセス権やサービス起動、ファイアウォールなど、管理者が行う設定作業を自動化してくれるもので、各OSに必要と思われる要素をガイダンスの形で設定し、適用できるものだ。HP-UXではSec00Tools〜Sec30DMZの4段階の設定が用意されていて、Sec30DMZは、SSHのみを通し、サービスデーモンも極力起動しないという設定である。インストール後に再度設定確認は行うので、それまではとりあえず一番強力なSec30DMZにしておくといいだろう。
HP-UXというとデータベースや大規模な基幹システムで利用されているイメージが強いと思う。実際その分野に強いOSであるが、HP-UXの基本構成であるFoundation OE(Operation Environment)から標準でインストールされるパッケージ群は、CDEとSSHのほかApache、Netscape、Mozilla、MySQL、Java2、Tomcat、Webminである。典型的なまでに、いまどきのWebサーバーに必要なものが導入される。基本構成だけで、サーバーサイドJavaのWebサーバー用OSといってもいいような状況である。
以上の入力が終わったら、左下の「Go!」を選択すればインストールが始まる。ファイルがHDDに転送され、2度の再起動の後、OSが起動して、ログインプロンプトが表示される。「Go!」を選択してからとくに入力は必要ない。
ITmedia編集部注:次回は7月14日に公開予定です。
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