特集:Project Looking Glassインストールで見えた可能性dev Java(2/2 ページ)

» 2004年07月26日 08時49分 公開
[木田佳克,ITmedia]
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# chmod 750 jdk-1_5_0-beta2-linux-i586-rpm.bin
# ./jdk-1_5_0-beta2-linux-i586-rpm.bin

〜中略〜

inflating: jdk-1_5_0-beta2-linux-i586.rpm
jdk #############################################
Done.


# rpm -q jdk
jdk-1.5.0-beta2

 上記のように、.binの実行でファイル配置まで終わる。続いて、Java 3D SDKのインストールだ。配布されているJava 3D自体もJavaコードなため、ディレクトリのカレントを移し、jarコマンドでj3d-xxxx.jarファイルを指定実行する。

# cd /usr/java/jdk1.5.0/jre/
# /usr/java/jdk1.5.0/bin/jar xvf /root/java3d-1_3_2-build4-linux-i586/j3d-132-build4-linux-x86.jar

 Java環境整備の最後は、Java Advanced Imaging APIのインストール。以下のように指定すればよい。

# cd /usr/java/jdk1.5.0/
# /root/jai-1_1_2-lib-linux-i586-jdk.bin

 「Java 3D」がその名の通りJava上で3Dを処理するAPIであるのに対し、「Java Advanced Imaging」(JAI)は、さまざまな画像フォーマットを処理するためのAPIである。

 次に、Looking Glass本体となるlg3d-coreからバイナリを入手する。ソースコードはページ上別メニューで用意し、専用のビルドツールと共に配布されている。今回、まずはデスクトップを見たかったため、プロジェクト ツールメニューから「ドキュメント」を選択し、stable_builds/の「release_0.5」(7.59MB)をダウンロードした。ちなみに、開発が進んでいるdaily_builds/では7月18日現在、「lg3d_build_040625」として6月25日のスタンプだ。現時点では、あまり活発ではないように見えるが、ソースコードのメニューからたどってみると、所々ひんぱんに更新されている。

 tarボールを解凍し、実行する前にLooking Glassの動作環境としてのディスプレイ解像度を見直しておく必要がある。

 次のように、Linasis VAの初期設定では16ビットだった。

# xdpyinfo | grep "depth of root"
 depth of root window: 16 planes

 lg3d-coreの注釈にもあるよう、SUSE LinuxベースのJDS Rel.2の場合、X上のツール「SaX2」で設定すればよい。


# /usr/X11R6/bin/sax2
画面1■SaX2起動の初期画面
画面2■24ビットに設定した。余計に描画が遅くならないかと思いがよぎる

 ここまででLooking Glassの動作環境が整った。いよいよlg3d-coreのアーカイブを解凍する。

 解凍中にスクロールを眺めていると、X11やfreetype2のincludeが多いことが分かる。また、Sunの意欲さが感じられるほど気が遠くなるほど多数の技術ドキュメントファイルが含まれている。

# tar zxfv lg3d-0.5.tar.gz

# cd lg3d/bin

# ls

. .. displayserver lg3d-dev lg3d-session setup

 lg3d/bin/下の「lg3d-dev」が実行ファイルだ。

# ./lg3d-dev

画面3■基調講演でもお馴染みのデスクトップ(背景)が

 起動はしたが……、画面の通りちょっと雰囲気が違うことにすぐ気づいた。xtermウィンドウ表示でありフルスクリーン表示ではない点だ。それ以前にとても描画が遅い。さすがグラフィックチップにSavage 4だと納得せざるを得ない。

画面4■この壁紙が美しい。木の葉がリアルタイムにユラユラと揺れる
画面5■デスクトップ右下のアイコンをクリックすると壁紙が切り替わる。3種類ある

 フルスクリーン表示には、更なるカスタマイズを行えばよいことが分かった。それよりも想像以上に重い表示には気が遠くなったため、別のPCで動かすべきだと実感するところだ。ぜひ、推奨テスト環境以上のOpenGLサポートのグラフィックを使い、Pentium 4/1.xGHxクラスで構築したいと欲望は高まる。

画面6■lg3d-coreで可能な操作がヘルプ表示で分かる。単にデスクトップが見られただけでは? と思えるが

 今回、lg3d-coreだけで動作させたLooking Glassのデスクトップは、とても寂しいものだった。画面にあるように、ターミナル、ヘルプ表示、CDマネージャデモ、3つのテーマ切り替えのみだ(画面3〜6)。基調講演で披露されたMozillaのウィンドウ裏側もまだ見ることができない。次回は、Red Hat Linux 9かSUSE Linux 8.1をWindowsとデュアルブートさせ、lg3d-demo-appsをインストールしてみよう。

 ちなみに、java.netコミュニティのディスカッションフォーラムでは、Fedora Core 3にインストールしたが……、という発言もある(Jul 16, 2004)。ほかの発言を見ても、Fedora CoreやGentoo上でという有志が多いようだ。それもそのはず、いまさらパッケージアップデートパスの無い、Red Hat Linux 9をインストールしたいとは思えない。Fedora Legacy Projectのパッケージという選択肢もあるが、それはもはやLooking Glassの動作保証環境ではない。

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