exteNd 5.2で相互運用性を高めたノベル

SUSEで話題のノベルは、JavaアプリケーションサーバexteNdの新版で完全日本語化を行い、国内でもSOAをキーワードとする。ビジュアル化をいっそう高めた開発環境、Linux対応がトピックだ。

» 2004年08月04日 15時11分 公開
[ITmedia]

 米国で開催中のLinuxWorld San Franciscoに合わせ、ノベルは「SUSE Linux Exterprise 9」を出荷発表した。本命ともいえるラインアップ登場で、今後のエンタープライズLinux市場への影響が注目される。

 ノベルの注目はSUSE Linuxに傾きがちだが、J2EE対応アプリケーションサーバスイートの「Novell exteNd 5.2」も国内出荷された。最も大きなところは完全な日本語化対応であり、現在はJSF対応ではないもののフォームデザイナー、ページフローモデラーなど、アプリケーション開発面でのGUIプログラミングの使い勝手を高めている点だ。

フォームデザイナーはいっそうのビジュアル化を実現
プロセスマネージャ画面。フロー管理もビジュアルに行える

 ほかにもポータル管理面でノベルならではの、eDirectoryのアイデンティティ情報に基づく管理を実現した。eDirectoryからのポータル上ユーザーのアイデンティティ管理が可能となっている。

 Linuxに対応したのも新しい。いままでのWindows、NetWare、Solaris、HP-UX、AIXに加わった。サポートするディストリビューションは、SUSE Linux 8、Red Hat Enterprise Linux AS 2.1。もちろん、SUSE Linux Enterprise 9にも近日対応表明とのことだ。

 Javaアプリケーションサーバ市場では、JCPを中心に標準化が模索されているが、昨今、製品への取り込みが新版での注目点となっている。exteNd 5.2では、標準規格のサポートとして「Portlet Spec 1.0」、「SAML」、「WS-Security」が挙げられる。現在、Webサービスとして急務となっているものが取り込まれている形だ。

 製品パッケージは2つ。EJB(J2EE)までに対応する「Novell exteNd Enterprise Suite 5」、JSP/サーブレットベースで比較的容易に構築可能な「Novell exteNd Professional Suite 5」。規模に応じた製品展開を行う狙いだ。

 同社によれば、今後SUSE Linux Enterpriseとの関連性を高めることも視野にあるという。比較的Javaアプリケーションサーバ市場では身を潜めているノベルだが、SUSE Linux Enterpriseとの相乗をポイントとすることは、想像に難しくない。

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