B2B取引にも電子決済浸透の兆し

» 2004年08月14日 10時22分 公開
[ITmedia]

 米MasterCard InternationalとAribaが8月11日に共同発表した調査結果によると、B2B取引の80%はまだ小切手を使って決済されているが、大規模な企業の間では電子決済が広まるトレンドが見え始めている。

 年商5億ドルを超える企業の3分の2は、財務管理プロセスの合理化のために、電子請求書・決済(EIPP)システムを導入したという。また、62%はサプライヤーとの電子決済にEIPP技術を利用し、35%は顧客からの振り込みを受け取るために使っている。

 調査会社Celent Communicationsのアナリスト、アレンカ・グレイリッシュ氏は「現在B2B取引で主流の小切手を使った決済は今後も続くだろうが、電子決済が紙に置き換わる機会はますます多くなる。2004年に行われるB2B取引額は推定で95億8000万ドルとなるが、そのうちの80%に当たる76億3000万ドルが小切手によるものだ。ただし電子B2B決済は2010年までに、現在の20%から約50%までシェアが伸びるだろう」と指摘する。

 EIPPを採用するメリットとしては、回答者の51%が手続きの時間が減り、コストを軽減できる点を挙げている。

 また、EIPPシステムをまだ導入していないと答えた回答者の69%は、今後導入する計画だと答えている。48%が来年中、32%は1〜2年で導入するとしている。

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