MS、アプリケーションライフサイクル管理システムのベータ版を準備

Microsoftは9月に開催される「VSLive」などで、アプリケーション開発のライフサイクル管理を支援する「Team System」を組み合わせた「Visual Studio 2005 Team System」ベータ版を配布する予定だ。

» 2004年08月30日 16時31分 公開
[IDG Japan]
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 Microsoftは、開発ツールプラットフォーム「Visual Studio 2005」のベータリリースの改訂作業を進めている。改訂版には、同社のアプリケーションライフサイクル管理システム「Team System」で予定されているすべての技術が含まれる。同社の担当者が8月27日に明らかにした。

 Microsoftでは、9月にフロリダ州オーランドで開催される「VSLive」カンファレンスなどの展示会で、Team Systemを組み合わせたVisual Studio 2005ベータリリースの改訂版を開発者に配布する予定。MSDN(Microsoft Developers Network)の会員には、既に改訂版が提供されている。

 Microsoftでエンタープライズツールを担当する主席プロダクトマネジャー、プラシャント・スリダラン氏は、「ユーザーがTeam Systemの全体像を見ることができるのは今回が初めてであり、われわれは多くのフィードバックが得られるものと期待している」と話す。しかし同氏によると、この製品はまだベータリリースの段階であるため、パフォーマンスと安定性に問題があるという。

 Visual Studio 2005 Team Systemは、Team Systemの4つのコンポーネントに加え、Visual Studio 2005のProfessional Editionで構成される。4つのコンポーネントには、モデリング用の「Team Architect」、パフォーマンス/コード解析用の「Team Developer Edition」、負荷テスト用の「Team Test Edition」という3つのクライアント製品が含まれる。4つ目のコンポーネントは「Team Foundation」と呼ばれるサーバ用製品で、ソースコード管理、項目追跡、プロジェクト管理、Microsoft ProjectおよびWordとの連携などの機能を提供する。

 Visual Studioの従来ベータ版には、Team Systemのモデリングコンポーネントしか含まれていなかった。Visual Studio Team Systemの製品版は2005年上半期に出荷される見込み。

 Microsoftでは、アプリケーションライフサイクルプラットフォームを投入することによって、IBMのRational部門のツールプラットフォーム「Atlantic」の新バージョンや、Borland Softwareのアプリケーションライフサイクル管理製品「CalibreRM」と対抗する考えだ。しかしスリダラン氏によると、BorlandはMicrosoftと競争しながらも協力関係にあるという。

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