4〜6月期のサーバ市場の売上高は115億ドル――IDC調査

市場調査会社IDCは8月27日、2004年4〜6月期の全世界のサーバ市場調査結果を公表した。

» 2004年08月30日 16時39分 公開
[IDG Japan]
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 市場調査会社IDCが8月27日に公表したデータによると、2004年4〜6月期の全世界のサーバ市場の規模は、WindowsとLinuxの好調な売り上げが追い風となって115億ドルに拡大した。サーバの売上高は昨年同期と比べて6.9%増加し、出荷台数では21%という大幅な増加となった。

 IBMは、売上高でサーバベンダーとしてトップの座を守った。同社のサーバ製品の総売上高は昨年同期比11.7%増の37億ドルだった。IDCでは、IBMのメインフレーム製品は4〜6月期に40.6%増の15億ドルと堅調な売り上げを記録し、これが同社の好調な業績に貢献したとしている。

 第2位はHewlett-Packard(HP)で、同四半期の売上高は昨年同期比4.6%増の31億ドル。

 出荷台数で見れば、同四半期に市場を制したのはHPだった。同社のサーバ出荷台数は46万5000台で、昨年同期の37万8000台と比べて22%増加した。

 HPでは新しい注文処理/サプライチェーンシステムに障害が発生したため、同社のサーバの売り上げ低迷が大きく報じられていた。「IDCの数字にそれが反映されていないのは、HPの問題は4〜6月期の後で発生したからだ」とIDC調査担当副社長のジーン・ボズマン氏は説明する。IDCの数字は6月末までの3カ月間を対象とするという。

 HPでは、7月4日をはさんだ週末から始まった注文処理システムのトラブルで、推定で4億ドルの売り上げを逃したとしている。この問題の影響は、7月31日を期末とする同社の第3会計四半期の決算に現れた。

 IDCのレポートによると、オープンソースOSのLinuxは引き続き最も成長率の高いサーバプラットフォームとなっており、売上高で48.9%、出荷台数で38.2%の増加を示した。ただし同OSの成長率は、売上高で昨年同期比57%、出荷台数で46.6%の増加を記録した2004年1〜3月期と比べて若干鈍化した。

 Windowsシステムの売り上げは2003年4〜6月期と比べて13.2%増加し、36億ドルとなった。

 UNIXシステムの4〜6月期の出荷台数は昨年同期比20.2%増とかなりの成長を示したものの、売上高では3%のダウンとなった。

 UNIX市場全体の売上高は42億ドル。その33.6%のシェアを確保した同市場最大手のSun Microsystemsは、台数ベースでは引き続き好調を維持したものの、売上高は横ばいだった。Sunのサーバの4〜6月期の出荷台数は33.8%増と主要ベンダーの中では最も高い伸び率を示したが、売上高は昨年同期比0.2%増の14億4000万ドルにとどまった。

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