WinZipに複数の脆弱性、SR-1へのアップグレードを

Windows用圧縮/解凍ソフトウェアのWinZip 9.0以前に、バッファオーバーフローを含む複数の脆弱性が存在する。

» 2004年09月03日 03時46分 公開
[ITmedia]

 Windows用圧縮/解凍ソフトウェアのWinZipに、バッファオーバーフローを含む複数の脆弱性が存在していたことが明らかになった。開発元のWinZip Computingでは8月26日付けで修正バージョンの「WinZip 9.0 Service Release 1(SR-1)」をリリースし、早期のアップグレードを呼びかけている。

 同社の情報によると、これまでのバージョンのWinZipには、内部テストの結果、バッファオーバーフローを含む複数の脆弱性が存在しているという。そのほかに、コマンドライン引数に対する検証が不十分であることに起因する、別のバッファオーバーフローの問題も外部から指摘されたという。

 Secuniaのアドバイザリによると、これらの脆弱性はWinZip 9.0をはじめ3.xから8.xまでの過去のバージョンにも存在しており、悪用されれば任意のコードを実行されかねないということだ。

 WinZip Computingでは、これら脆弱性が実際に悪用されたケースは報告されていないとしながらも、早期のアップグレードを呼びかけている。なお、脆弱性が修正されたWinZip 9.0 SR-1では、ウイルス感染のリスクを減らすことを目的に、ZIPアーカイブ中のEXEファイルをダブルクリックしようとするとアラートを表示する機能も加わっているという。

 WinZip日本語版を販売しているP&Aでは、8月3日付けでWinZip 9.0Jの販売および体験版の公開を一時停止とする措置をとっている。WinZip 9.0 SR-1日本語版が準備でき次第、公開が再開される見込みだ。

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