産総研がIBMのスーパーコンピュータ「Blue Gene/L」を採用

独立行政法人産業技術総合研究所の生命情報科学研究センターは、IBMのスーパーコンピュータ「Blue Gene /L」を2005年2月に導入することを発表した。

» 2004年09月07日 15時34分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は9月7日、独立行政法人産業技術総合研究所の生命情報科学研究センターが、IBMのスーパーコンピュータ「Blue Gene /L」を2005年2月に導入することを発表した。

 Blue Gene/Lは、産総研がお台場地区に現在建設中の「バイオ・IT融合研究棟(仮称)」内に設置され、バイオインフォマティクス分野の研究開発に利用される。特に、ゲノムプロジェクトで得られた豊富な遺伝子配列情報を産業分野でも活用するため、その遺伝子が生産するタンパク質の立体構造を予測する「タンパク質立体構造予測」や、得られた立体構造と薬物候補化合物との相互作用の有無を調査する「タンパク質−化合物ドッキング」などの研究にBlue Gene/Lがフルに利用される予定。

 産総研に導入予定のBlue Gene/Lは、4台のラックから構成され、最大22.8テラフロップの処理能力を持ち、生命情報科学研究センターの既存コンピューターシステムの24倍の性能を持つ予定。

 2004年6月に発表された「スーパーコンピューター上位500リスト」にはBlue Gene/Lのプロトタイプ版が4位と8位にランクインしているが、産総研に導入されるシステムを仮に現時点のリスト上で比較すれば世界3位の性能に匹敵することになる。

 なお、米国のアルゴンヌ国立研究所およびオランダの天文学機関ASTRONも、2005年にBlue Gene/Lを導入予定。

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