Cisco、VoIPやセキュリティを統合した新ルータ発表へ

Ciscoの新ルータ「Integrated Services Router」シリーズは、既存ルータでアドオンとして提供されてきたIP電話などの機能が組み込まれている。(IDG)

» 2004年09月13日 19時11分 公開
[IDG Japan]
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 米Cisco Systemsは9月14日、まったく新しいブランチオフィスルータのシリーズを発表する計画だ。この新製品は、基本的なルーティング機能にVoIPサポート、セキュリティツールなどの機能を統合したものになる。

 データキャッシングやIP電話などの機能は、先ごろから既存のCiscoルータでもアドオンとして提供されてきた。しかしこうしたアドオンはルータの処理機能を制限するとInfonetics Researchのアナリスト、ジェフ・ウィルソン氏は指摘する。Ciscoの新ルータでは、こうした問題を克服するためにメモリとCPU性能が拡大されているという。

 新しい「Integrated Services Router」シリーズは7機種が提供され、価格は1395〜1万3500ドルになるとCiscoの上級マーケティングディレクター、デイブ・フランプトン氏。2モデルは企業の支社向けで、4機種はそれよりも小規模な支局向け、1機種は小規模企業向けで、いずれも来月初旬に登場の予定。

 ウィルソン氏は、CiscoがIntegrated Services Routerシリーズを開発した理由は、Juniper Networksなどのベンダーによる競争上の脅威にあると指摘する。Juniperは4月にNetScreen Technologiesを買収した(2月10日の記事参照)。これにより同社は、NetScreenのセキュリティ機能を自社ルータに統合できる。だが、「この合併の成果はまだ不明だ」と同氏。

 Meta Groupのアナリスト、デビッド・ウィリス氏は、競争上の理由から、Ciscoが新しいルータをリリースしたという見方に同意しつつも、「単一のモジュールプラットフォームを使うというアイデアは理にかなっている」と言い添えた。

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