開発ツールの機能性向上だけではプロジェクト成功へと結びつきづらくなってきている。IDEの新次元は、チーム開発のための開発統合環境へと向かう。
ボーランドから発表されたJavaアプリケーション開発統合環境「Borland JBuilder 2005」。既報のように、今回のバージョンではソフトウェアの品質向上がテーマとなっている。先ごろ開催されたBorCon 2004で同社から提示されたテーマも「Software Delivery Optimization」だ。
JBuilder 2005でいちばんの注目は、アプリケーション開発ソフトの域を越えたプロジェクトマネージャとプログラマ、両者の観点で扱える統合開発環境としての完成度が高まっている点。
「開発ツール自体の機能性では、もはや開発者の負担は軽減しない」。そう語るのは、ボーランド、営業本部マーケティング部長の藤井 等氏。プロジェクト成功に結びつくためのチーム開発に必要なものは何なのか? 藤井氏は、統合開発環境の真価についてを言及する。
JBuilder 2005でポイントとなる点は、チーム連携を重視した品質向上。
要件管理ツール「CaliberRM」や構成管理ツール「Borland StarTerm」のクライアント機能を統合し、開発ツールとしての機能性だけではなく、プロジェクトマネージャも積極的に利用できるソフトウェアとしてバージョンアップされている。
JBuilder 2005自体が実現する開発生産性をプロジェクトチーム間で連携し、プロジェクト全体の効率アップをすることで、結果的にプログラマ各人の生産性が高まるという狙いだ。
機能性で見れば、最新のテクノロジーのサポートとしてJ2SE 5.0、JSFのサポートなどが挙げられる。「最新テクノロジー実装は当然のところであるが、品質向上こそがJBuilder 2005いちばんの見どころ」と藤井氏は強調した。
統合開発環境(IDE)の新次元は、チーム開発のための開発統合環境へと向かっている。
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