デジタル家電・3G携帯・自動車に注力――インフィニオンの日本戦略

国内半導体市場の開拓の余地は大きいという。

» 2004年09月27日 22時14分 公開
[ITmedia]

 「日本メーカーは半導体市場でまだまだ力を持っている」――独Infineon Technologiesのペーター・バウアー最高マーケティング責任者(CMO)は語る。

ペーター・バウアーCMO

 米Gartnerの調査から同社がまとめた2003年の国内半導体市場規模(購買・設計開発含む)は500億ドルで、世界市場の30%を占める。2004年は前年比21%伸びる見込みだという。

 同社は日本市場を、開拓の余地が大きいドル箱と見、高成長が見込める分野――デジタル家電、携帯電話、自動車――を重点的に攻略する作戦だ。

 「デジタル家電はメモリ製品のマーケットとして今後重要になるだろう。携帯電話は3Gへの移行でプラットフォームが世界と共通になるため、グローバル市場向けソフト製品が投入可能になる。大容量化する携帯電話向けDRAMやフラッシュメモリも積極的にサポートする予定だ。高成長が続く車載半導体市場は、欧州でつちかったノウハウを投入してシェアを拡大し、自動車向けマイコン市場にも参入する」(インフィニオンテクノロジーズジャパンの森康明社長)。

 このほか、ソニーと共同開発した接触・非接触両対応型多機能カード用チップなどセキュリティ機能を強化したICチップ製品やRFID製品の拡販もはかり、国内市場の売り上げアップを狙う。

 現在、同社の売り上げ高の5%を占めている日本市場の売り上げを「2010年度には、20%にまで伸ばしたい」(森社長)。

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