IDC Japan、国内ディスクストレージシステム市場の中期予測を発表

IDC Japanは国内ディスクストレージシステム市場の中期予測を発表した。これによると、全体でプラス成長が予測されながらも、売上と出荷容量の成長率で大きな差が出るという。

» 2004年09月28日 18時10分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは9月28日、国内ディスクストレージシステム市場の中期予測を発表した。

 これによると、同市場の2004〜2008年の年間平均成長率(CAGR)は、売上で0.2%、出荷容量で58.8%になるという。

 2002〜2003年の国内ディスクストレージシステム売上は、2年連続でマイナス成長となった。しかし、IT投資の回復に伴い、2004年から再びプラス成長に転じる一方、Gバイト単価の下落傾向は続き、売上と出荷容量の成長率で大きな差が出るとみている。

 外付型と内蔵型では、より大容量で高機能な外付型への需要シフトが進むと考えられ、外付型のCAGRは売上で1.3%、出荷容量で64.9%だが、内蔵型のCAGRは、売上でマイナス4.4%、出荷容量で43.1%と予測している。

 出荷容量が予測期間を通じて高い伸びを続けるのは、これまで容量の伸びを牽引してきたデータベースや業務・業種などのアプリケーションに加え、電子メール、Web、医療画像、研究開発、コンプライアンス対応アーカイブなど、新しいアプリケーションでの高い伸びが見込めるためという。

 また、接続環境別に見ると、高い成長が期待されるのはファブリックSAN(Storage Area Network)やNAS(Network Attached Storage)といったネットワークストレージだ。2004〜2008年のネットワークストレージ売上のCAGRは、ファブリックSANで14.7%、NASで14.0%と予測している。

 一方、サーバに直接接続されるDAS(Direct Attached Storage)は、ネットワークストレージへの需要シフトに伴い減少を続け、CAGRは内蔵型DASでマイナス4.4%、外付型DASでマイナス11.9%という予測になる。

 今後国内ディスクストレージシステム市場では、中期的に見て、成長分野と縮小していく分野がさらに明確になるだろうと、同社は分析している。

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