特集:Eclipseを築き上げたプラグイン、その開発法までdev Java(4/7 ページ)

» 2004年10月08日 11時00分 公開
[萩原 充,ITmedia]

開発支援プラグインを3つ

 プラグインの中にはコーディング作業をサポートしたり、あるいはコーディングとは別の工程を可能とするプラグインが多く存在する。そのようなプラグインの中から厳選した幾つかを紹介していこう。

CheckStyleプラグインhttp://sourceforge.net/projects/eclipse-cs/

 CheckStyleとは元々、コーディング規約に従ったコーディングをサポートするための開発ツールだ。

 面倒ではあるが重要な作業を、人間に代わり自動化させることを目的としている。標準ではSun Microsystemsが定めたルールが適用されているが、非常に柔軟な設定が可能なため、ほとんどの場合で希望に沿った規約を反映できるだろう。

 CheckStyleをEclipseと連携させることにより、Eclipse上のエディタに記述したJavaのソースコードが規約に反していないかをチェックすることができる。規約に反したコーディングは以下のようにタスクビューに表示される(画面5)。

画面5■CheckStyleプラグイン

FindBugsプラグインhttp://www.tobject.de/development/findbugs.html

 CheckStyleプラグインと併せて導入したいのがFindBugsプラグインだ。

 FindBugsは多くのバグ・パターンとクラスファイルやJARファイルのバイトコードを比較することで、静的にソースコード中の潜在的な問題点を発見する。FindBugsプラグインを導入することで、Eclipse上からソースコード内の問題点を発見することが可能だ。

 なお、FindBugsプラグインはコアプラグインとUIプラグインの2つが必要となるため、注意したい。

EclipseUMLプラグインhttp://www.omondo.com/

 開発工程のひとつとして、外部設計や内部設計がある。しかし、オブジェクト指向開発がメジャーとなった現在では、UMLを用いる人が多いのではないだろうか。

 UMLを記述するソフトウェアは幾つかあるが、EclipseのUMLプラグインを用いることで、プロジェクト内のクラスとUMLを連動させて開発を進めることができる。

 また、EclipseUMLプラグインを提供しているOmondoでは、「EclipseUML Studio」と呼ぶ拡張版の製品を有償配布している。20日間は無償で試用することができるので、興味のある読者は試してみるとよいだろう。

Webアプリケーション開発向けプラグイン、3つ

 現在、もっとも勢いのあるのがWebアプリケーションを始めとするJ2EEにおけるエンタープライズシステムの開発だろう。

 特にTomcatを始めとするオープンソースソフトウェアは、SOHOから企業におけるシステム構築まで幅広く使われるようになっている。実際に開発に用いた読者もいることだろう。

 Eclipseには、そのようなソフトウェアを用いた開発を支援するためのプラグインが提供されている。その中から幾つかを紹介しよう。

Sysdeo Tomcatプラグインhttp://www.sysdeo.com/eclipse/tomcatPlugin.html

 Sysdeo Tomcatプラグインは、EclipseとTomcatを用いたJSP/Servlet開発をスムーズに行うためのプラグインである。

 主な特徴としては、Tomcatの起動・停止、WARファイルのエクスポート、Tomcat用Webプロジェクトの作成などが挙げられる。また、最新版の3.0betaはEclipse 2.xとEclipse 3.0の両バージョンに対応しているものだ。

Lombozプラグインhttp://www.objectlearn.com/

 上記のTomcatプラグインは、Tomcatとの連携を主体としたプラグインだが、開発の際にはLombozプラグインも外すことはできない。

 このプラグインを導入することにより、JSPエディタやJSPデバッガ、JavaServletウィザードを用いることができ、Webアプリケーションの開発を容易なものにすることができる。したがって、Eclipse上でのWebアプリケーション開発の生産性を高めることができるはずだ。

Easy Strutsプラグインhttp://easystruts.sourceforge.net/

 昨今のWebアプリケーションには、フレームワークとして「Struts」が使われることが多いのではないだろうか(関連特集)。

 Easy Strutsプラグインは、Struts config editorを用いたstruts-config.xmlのグラフィカルエディタを始めとし、Strutsフレームワーク開発を支援するためのものだ。

 これら上記のプラグインはすべて組み合わせて使用することができ、Webアプリケーションの開発に大きな効果を発揮する。

C++やPHPなどの開発言語サポートプラグインもある

 EclipseでのJavaアプリケーション開発環境は、先に述べた通りJDEと呼ぶプラグインが導入されている。

 そのため、ほかのプログラミング言語をサポートするプラグインを導入することにより、Eclipse上でさまざまな開発言語を用いて開発ができるのだ。

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