WIDEプロジェクトと共同でIPv6製品開発、プラネックスが各種ロードマップを発表

プラネックスはIPv6対応製品の開発でWIDEプロジェクトに参加し、共同で開発を始めると発表した。また、今後アメリカにも現地法人の開発拠点を置く計画も発表。より高機能な新製品開発に注力していく。

» 2004年10月08日 18時44分 公開
[大出裕之,ITmedia]

各製品分野で積極的に開発を継続

 ビジネス向けの新しい製品シリーズ「Carrier Quality Series(CQS)」を今年の夏に立ち上げたプラネックスが、IPv6対応製品開発のためにWIDEプロジェクトに参加したことを発表。そしてWIDEプロジェクトのボードメンバーである中村修氏が、プラネックスの顧問に就任した。製品を提供してプロジェクト内で評価をしてもらい、機能強化、品質強化を図るとした。

 また、主要な製品分野について2005年Q2あたりまでのロードマップの説明があった。

 コンシューマー向け無線LAN製品については802.11gのUSB無線LANアダプタをYahoo! BBに向けて提供していくと述べ、初心者向けにはオートインストールタイプの低価格製品を提供していくとした。また学校・キャリア・法人向けでは現在の製品から機能をさらに向上させたものをラインアップしていくとした。また無線プリントサーバも順次発表する。

無線LAN製品のロードマップ

 ルータに関しては、IPv6を見据え、インテルチップを採用した無線系のルータを投入。無線のユニットを中に入れ、アクセスポイントでのトータルな無線ソリューションを提供できるようにするとした。

ワイヤレスルータのロードマップ

 スイッチは現状で24ポートのL2スイッチが4種類ラインアップ。これをベースにしたSIPないしIPフォンとのコラボレーションを進めている。SIP用のアクセスポイント、卓上型のIPv6対応のSIPフォン、高機能なビジネスフォンなどをラインアップ。将来に向けては携帯型802.11g対応IPフォン対応機も準備している。

スイッチ製品のロードマップ

 また同社では、IDS/IDP向けのファイアウォールやVPN、またSIP向けのロードバランサーやフローコントロール技術を開発するための米国現地法人の立ち上げ計画も、発表した。FreeBSD開発のコアメンバーであるMat Olander氏を中心に技術を磨き、IPv6対応製品の開発に役立てるとのことだ。

PLANEXアメリカ(仮称)について

 レイヤー3対応スイッチについては、PLANEXアメリカやWIDEからのフィードバックを合わせて、IPv6に対応する有線・無線のトータルなネットワークソリューションを提供していきたいと述べた。

レイヤー3対応スイッチについて

携帯型802.11g対応IPフォン対応機の時代にむけて

 同社社長の久保田克昭氏は「これからはSIPサーバがどんどん立っていく時代。IP電話はまだまだなじみが薄いが、IPフォンもいろいろとマーケットに登場するため、それに対応するSIPサーバが出てくるだろう。またビリング、課金は重要になってくる。いろいろなゲートウェイと接続して、IP電話は繋がっていく。その個別の課金を包括的にコントロールできるビリングのシステムというのはまだない」と、会社としてIPフォン対応機器、そしてIPv6対応の製品開発に注力すると語った。

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