ノーク・リサーチによれば、中堅・中小企業向けERP市場は好調で今後も高い成長が見込まれるという。しかし、その一方で、大手外資系ベンダの参入を受け、シェア争いが激化しそうだ。
ノーク・リサーチは、「2004年 中堅・中小企業向けERP市場の実態調査」の結果を発表した。
これによると、2003年度の中堅・中小企業向けERP市場規模は542億円で、前年比15.9%伸びた。また今後は、2004年度で644億円、2010年には1067億円へ達する見込みという。
ERP市場全体も好調だが、とくに中堅・中小企業向けERP市場の伸びが目立っており、その理由としては、景気回復傾向や、リプレース市場の活発化、ベンダ側のERP導入支援戦略などが大きく影響していると、同社は分析している。
ベンダ別で見ると、中堅・中小企業向けERPのシェアは、富士通(18.6%)が首位となり、次いで僅差で大塚商会(18.3%)、その後に住商情報システム(9.8%)、OBC(6.5%)、オービック(6.3%)が続く。
同市場は現在のところ、上位6社が国産ベンダで占められているが、今後はSAPの「SAP Business One」や日本オラクルの「Oracle NEO」など、大手外資系ベンダ製品が中堅・中小企業市場向けに投入されるため、競争が激化すると予想されている。
なお、同調査は、SAPジャパンや富士通を始めとしたERPベンダ33社を対象に、2004年5〜10月の期間で、直接面接調査を実施した。
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