CFO向けBIで金融業界をサポートする米SAS

SAS Institute Japanは、財務部門がより正確でタイムリーな予測を行うためのソフトウェア群「SAS Financial Intelligence 」を、米SAS Instituteが10月20日に発表したことを今週明らかにした。

» 2004年11月12日 22時29分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 SAS Institute Japanは、財務部門がより正確でタイムリーな予測を行うためのソフトウェア群「SAS Financial Intelligence 」を、米SAS Instituteが10月20日に発表したことを今週明らかにした。

 米国では、米国企業改革法(Sarbanes-Oxley法)や新BIS規制(Basel II)、国際財務報告基準(IFRS)などの新たな法規制により、企業におけるCFOの社内での権限と責任が高まっている。改めて財務に重点が置かれることで、企業は、財務データの作成やデータ分析を確固たる自信を持ちながら行う必要がある。

 同社、金融サービス担当ディレクターのギャート・マッサ氏は、日本の金融業界の現状について「不良債権問題を解決するために買収が行われている。日本でも企業の社会的責任(CSR)が叫ばれる中で、米国と同様に財務部門の情報基盤の重要性がますますクローズアップされる」と話す。

SAS入社前はINGのM&A部門でマネジャーを歴任していたというマッサ氏。

 SAS Financial Intelligenceは、企業全体のプランニングの正確性を向上させ、パフォーマンス・マネジメントを最適化することで、CFOが不測の事態に適切に対処するためのツールだ。

 SAS Financial Intelligenceは、財政強化、レポーティング、プランニング、分析が統合された「Financial Management」と、事業戦略の策定、実施、調整を支援する「SAS Strategic Performance Management」で構成される。

 また、ライン管理者が製品やサービス、顧客、部門または事業チャネルごとにコストと収益を正確に計算、モデル化、把握できるようにする「SAS Activity-Based Management」。オペレーショナルリスク、マーケットリスク、クレジットリスク、内部・外部の不正検知に対処できる製品群とノウハウを提供し、シナリオのモニタリングや管理を行う「Risk Management」。

 さらに、米国企業改革法を始めとするコーポレート・ガバナンスの規制を遵守するため、財務管理の達成、追跡、管理、監視、レポーティングを可能にする「SAS Corporate Compliance (SAS コーポレート・コンプライアンス)」も含まれる。

 SAS Financial Intelligenceの日本語版のリリースは、Financial Management、Strategic Performance Managementともに、2005年第2四半期以降が予定されている。

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