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» 2004年11月29日 20時24分 UPDATE

DBシステムの安定稼働に聖杯があった――Oracle On Demandの実力を探る (1/2)

システムの運用管理に聖杯などはないとよく耳にする。しかし、最近のトレンドとなりつつある「アプリケーションマネジメントサービス」では、それは当てはまらないかもしれない。日本オラクルのOracle On Demandを導入したビー・ビー・ケーブルの事例を見てみよう。

[西尾泰三,ITmedia]

 ケーブルテレビのように同軸ケーブルを使うのではなく、ネットワークインフラにYahoo! BBのブロードバンド回線を利用し、VOD(電子レンタルビデオ)を含め、24時間いつでも好きなコンテンツを視聴できるサービスを提供するビー・ビー・ケーブル。同社は先日、ビデオコンテンツの送出システムの運用保守に日本オラクルが提供するオンデマンドサービス「Oracle On Demand」を採用したことを発表した。

 Oracle On Demandは、かつてはOracle Outsourcingと呼ばれていたサービスで、日本オラクルの社内に設置された専用のセンターから、常駐のエンジニアがユーザー企業のシステムへVPN経由でアクセス、Oracle製品の稼働状況をリモートで監視、必要に応じて適切な対応を行うサービス。いわゆる「アプリケーションマネジメントサービス」であるといえる。

忍び寄るシステムダウンの恐怖

 ビー・ビー・ケーブルの提供する「BBTV」では、同社が運用する放送センターにあるさまざまなコンテンツを、STB経由で会員向けに送出している。「コンテンツサプライヤーの方はIPネットワークでの配信についてはまだまだガードが堅い状態。そのため、CAS(Conditional Access System)と呼ばれる視聴制御システムを導入するなど、セキュリティにはかなり注意している」と同社のオペレーション統括部部長、益満信吾氏は話す。

益満氏 「Oracle On Demandの導入効果は予想以上」と益満氏

 当然、放送センターには映像の管理や送出スケジュール管理、顧客データ管理を行うシステムが存在するが、同システムのデータベースはOracle製品(Oracle Parallel Server)が使われている。サービス構築時、ネットワーク部分にはそれほど不安はなかったというが、データベース部分は、「範囲が広く、少ない人員でフルカバーするのは困難」と判断、DB部分にOracle製品を推奨したアプリケーションサーバベンダーに運用・管理を任せる格好となった。

 この体制でも、サービス開始後しばらくはそれほど問題はなかったという。しかし、ユーザー数・コンテンツの増加に伴い、システムに手を入れる必要性が生じたときに、Oracle周り、より正確にはOracleとアプリケーションサーバのセッション関係のトラブルが発生する事態が頻発するようになってきた。2004年2月ごろのことだ。

 ここに来て、自前で対応する必要性を痛感したビー・ビー・ケーブルだが、データベースは、そのメンテナンスにきわめて高度な専門技術を要する。同社でインフラ部分を担当する人員は益満氏を含め6名、ネットワークには強いが、24時間365日ダウンが許されないDBの運用に関して益満氏は頭を悩ませ続けていた。

 そんな益満氏に一筋の光明が射したのは、2004年5月ごろのことだった。たまたまOracleのライセンスの件で日本オラクルの担当者と話した際、上記のような話もしたのだという。そこで担当者が提案してきたのが、日本オラクルが提供するアウトソーシングサービス「Oracle On Demand」だったのである。

fig1.jpg Oracle On Demandのサービス概念図(クリックで拡大します)

「ユーザーに安定したサービスを供給するのが重要なミッション。エンジニア気質としては、自分たちでやりたいところだが、結局日本オラクルに問題がエスカレーションするのであれば同じこと」と益満氏はOracle On Demandの導入を決意、その後、6月には導入を決定、7月にはエージェントサーバの設置などを含めたインフラの設計、8月に実運用を開始している。

 次ページでは事例の詳細について見ていこう。

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