デル氏、IBMのPC事業売却に批判的コメント

LenovoとのPC合弁事業が報道されているIBMのPC事業売却問題に関し、マイケル・デル氏はコンピュータ業界の合併、買収は成功していない、と批判した。(IDG)

» 2004年12月08日 07時07分 公開
[IDG Japan]
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 米Dell創業者でCEOのマイケル・デル氏が12月7日、サンフランシスコで開催のOpenWorldで記者会見、同社は米国内に施設を持っていることで、ほかのベンダーよりも優位に立っているとの見方を明らかにした。

 IBMはPC事業を中国のLenovo Groupに売却する交渉を進めていると報じられており、業界筋によれば、7日か8日にはこの件に関して発表があるかもしれない。デル氏は質問に答える形でこれについての考えを口にした。

 「当社は買収によって成長してきたわけではない」と同氏。業界が再編の只中にある中で、Dellは買収を避けてきた。これは、その方が「より健全で持続可能な」成長の方法だと創業者が考えていることによる。「コンピュータ業界で過去に合併や買収の成功例を見たのはいつのことだろう。そんなことは起きていないか、少なくともずっとずっと昔のことだ」とデル氏。

 Dellが最近の決算で過去最高を更新し続けているのに対し、2大ライバルであるHewlett-Packard(HP)とIBMは、PC販売で利益を出そうと苦戦している。

 競合相手の問題はアウトソーシングにあるとデル氏は指摘。「当社の大手ライバルが実際にコンピュータを作っていたのはずっと昔のことだ。彼らはずっと前にコンピュータの製造をアウトソーシングしてしまっているが、Dellは今でもコンピュータの製造と設計に重点投資を行っている」

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