Oracleでアプリケーションテクノロジーを担当するクリフ・ゴドウィン上級副社長は、インテグレーションがテーマのパネルセッションで「例えば、ウォルマートに商品を納めるサプライヤーは、UUCNetを介して製品データを交換することが求められている」と、サポートするB2Bプロトコルの拡大した背景を話している。
E-Business Suite開発のための技術を担当し、Oracle DatabaseやOracle Application Serverの部隊との橋渡し役も果たすゴドウィン氏は、「われわれにとってのインテグレーションは、アプリケーションの存在が前提となる」と話す。
Oracle E-Business Suite 11i.10ではさまざまな機能がWebサービスとしてエクスポーズされ、インテグレーションプラットフォームであるOracle Application Server 10gからサービスをオーケストレーションし、モニタリングする。もちろん、オープンな標準を取り入れているため、他社システムやレガシーシステムとの連携も可能だ。
「これこそがOracleのインテグレーション戦略」とゴドウィン氏。
ゴドウィン氏と一緒にパネルセッションに臨んだOracle Application Serverのチーフアーキテクト、ビージェイ・テラ副社長も、「われわれは単なるツールを提供しているのではない。アプリケーションの部門と連携し、ビジネスプロセスを駆動することでさらに価値を高めている」と話した。
記者から競合製品との差別化を問われた彼は、J2EE 1.4やWebサービス標準の幅広い採用とともに「情報の質」や「情報の整合性」を挙げている。サプライヤーの内部ではさまざまなシステムからProduct Data Hubに製品データが統合され、納入先に合わせた形で提供されることになる。
今回のカンファレンスで「The Information Company」のスローガンを掲げた同社は、質の高い情報のパワーこそが企業を駆動し、ビジネスを変革していくことをここでも強調した。
なお、Oracle Application Server 10g Release 2は今月後半にも出荷が始まる。
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