「Windows Server 2003 R2」、βテスト開始へ

「Windows Server 2003 R2」の最初のβテストは今月始まる予定で、1000人ほどの選ばれたテスターに限定される。(IDG)

» 2004年12月10日 15時41分 公開
[IDG Japan]
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 米Microsoftは、2005年10月に出荷予定の「Windows Server 2003 R2」の最初のβ版のテスター募集を開始した。

 このβテストはすぐにも始まると見られると、Microsoftのβ版を取り上げているWebサイト「Beta Place」への投稿には記されている。またその投稿には10月がリリース目標になっているとも書かれている。少なくともテスター候補の一部は、Windows Server 2003 Service Pack 1(SP1)のテストに参加したとの理由で、R2のテストに招待されているとMicrosoftファンサイトのNeowin.netは伝えている。

 この最初のβテストは今月始まる予定だが、1000人ほどの選ばれたテスターに限られるとMicrosoftの広報担当者は話す。その次の公開β版は2005年前半にリリースされる予定だという。

 Windows Server 2003 R2は、Windows Server 2003 SP1上に構築されるWindows Serverの暫定リリース。「Active Directory Application Mode」「Windows SharePoint Services」「Automated Deployment Services」など、2003年のWindows Server 2003出荷後にリリースされた機能パックのほとんどを含む見込みだ。

 この暫定リリースは、Windows Server 2003と2007年に出荷予定のWindows Server Longhornのギャップを埋めることを目的としている。Microsoftは5月にWindows Serverのロードマップを明らかにした。その計画では、約4年ごとのメジャーリリースと、メジャーリリースから2年〜2年半後の追加アップデートを定めていた。

 Microsoftは同月のTechEdユーザーカンファレンスでWindows Server 2003 R2の一部をプレビューした(5月27日の記事参照)。同社は幾つかの機能をデモしたが、10月にはR2の野心を改め、一部機能を削減した。

 例えば、TechEdでは「Network Access Protection(NAP)」が披露された。これは、管理者がネットワークにアクセスするコンピュータにセキュリティ・構成要件を守らせることができる機能だ。現時点では、NAPは2005年には登場せず、代わりにLonghorn Serverに搭載される予定だ。Microsoftは、NAP機能が、Cisco Systemsが開発中の類似の技術と連係するようじっくり取り組んでいる(10月22日の記事参照)

 サービスパックは無料で利用できるが、R2はそうではないとMicrosoftは説明する。以前のWindows Server製品の個々のライセンスを購入した企業は、R2の新しいライセンスを購入する必要がある。MicrosoftのSoftware Assuranceライセンスプランに加入している顧客は、追加費用なしでR2を受け取る。

 R2 β版が話題になり出したのは、今週Windows Server 2003 SP1のリリース候補がテスター向けに提供開始された後のこと。このリリース候補は、2005年前半に登場予定のSP1正式版のほぼ最終に近いバージョン。SP1はセキュリティに焦点を当てたWindows Server 2003のアップグレード。

 SP1のリリース候補とともに、Microsoftは「Windows Server 2003 x64 Editions」と「Windows XP Professional x64 Editions」のリリース候補第1版を提供開始した(12月8日の記事参照)

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