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» 2004年12月13日 20時03分 UPDATE

UMLの多様化を身近にするTogether

アプリ開発者はコード先行で仕様表現をしたいと思いがちだろう。プロマネなどとの意思疎通こそがプロダクト成功へのカギとしながらも、切り札となるチーム連携ツールは多くの開発シーンで導入されていない。UML 2.0では新たな試みがある。

[木田佳克,ITmedia]

 昨今、Javaアプリケーション開発における商用ベンダー各社は、プロジェクト全体の効率を上げるべく、チーム開発、要件定義の洗練さを重視する傾向にある。

 しかし、プロダクト要件確立のために新たなUML言語仕様を学ぶのは、即戦力重視な時勢からもなかなか取り組めないという企業が多い。また、プロジェクトマネージャとアプリケーション開発者間には、意思疎通のためにオンラインで利用可能なツールが不在な場合がある。このような背景で注目されているのが、UML言語やチーム開発のためのツール活用だ(ボーランド製品では「Borland StarTeam」)。

 Borland Togetherがこれまで狙ってきたのは、開発者がソースコードから自動生成するUML利用という側面だった。「UML言語仕様は新たに学ぶのではなく、コードから生成されたUMLをチームで共有すればいい」。これが新たなアプローチとして注目されたのが、前バージョン「Together Edition for JBuilder X」リリース時のコンセプトだ(関連レビュー記事)。

 そして新版Togetherは、UML 2.0を見据えた新次元へと向かい出した。

 ボーランドから発表されたアプリケーション開発プロダクトのバージョンアップTogetherは、UMLの多様性を重視し、開発者だけではなく幅広い層に使いやすい製品を目指した。

 Togetherは、これまでにも単体製品としての展開もしてきたが、Javaアプリケーションの開発環境である「JBuilder」との統合を実現する前述のTogether Edition for JBuilder Xとしてラインアップされた。これまでのボーランドは、ソフトウェアの機能統合こそがいちばんの課題かと思われた動きだった。しかし、今回のTogetherリリースにより新たな側面が見えている。

 その方向性と狙いについて、ボーランド、マーケティング部長、藤井 等氏に聞いた。

IMG_8650.jpg ALMの一環として多様性に応じるのは自然なこととマーケティング部長の藤井 等氏

 今回のTogetherでいちばんの特徴は、UMLが使われる利用シーンに則して3つのプロダクトに分かれたことだ。

 従来のTogetherは、ひとつのコンセプトラインでJBuilder Xとの統合も実現していたが、どちらかというと開発者が使うためのUMLツールという側面が強調されていた。しかし新たなバージョンアップにより、JavaのWebサービスに関わる人それぞれの立場に則した製品が用意され、より幅広い層にUMLを利用しやすくすることが狙いとなっている。

 バージョンアップにより拡充された製品は、「Borland Together Architect」「Borland Together Developer 2005 for JBuilder 2005」「Borland Together Designer 2005」であり、Architect、Develoepr、Designerの3エディションが柱となる。従来は、Together Control CenterとTogether Editionの2つだ。

 3エディションそれぞれの位置付けは、Developerが従来のTogether Editionを引き継ぎソースコード指向の開発でUMLを用いるプラグインとして組み込むもの、Designerはビジネスユーザーとも表現するアナリストを中心に使いやすく、Java言語利用に特化されてないUMLの特にビジネスモデリングと呼ぶ指向の画面構成となる。そして、Architectは、マルチ言語対応でDeveloperとDesigner、2つの側面を持ち合わせた最上位のエディションだ。

 またビジネスモデリングの側面では、UML 2.0におけるMDA(Model Driven Architecture)実現にも一躍買うことになる。今回の3エディションへの展開によりTogetherは、同社の.NETアプリケーション開発プロダクトであるDelphiにも対応予定だという。

 「UMLが利用されるシーンは、今後多様化されていく。それに対応するのが新たなTogether」。藤井氏は、新たなテクノロジー登場を見据え、機能過剰な開発環境にならぬよう利用シーンに則した自然な流れの中で、3エディションが登場したことを強調した。

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