HPはVeritasとの提携により、高可用性ソフト、Serviceguardを出荷する予定。今後のHP-UX開発では、性能と仮想化機能の改良に主眼を置く。
米Hewlett-Packard(HP)が、2002年のCompaq買収で得た高可用性・クラスタリング技術によってHP版UNIXの「HP-UX」を強化するという計画を取り下げたが(12月3日の記事参照)、同社は代わりに、新分野の開発に焦点を移すとしている。
HPは旧CompaqのTru64 UNIX用技術を使って、2006年リリース予定のHP-UX 11i Version 3で高可用性とクラスタリングの2大機能を提供する予定だった。この作業を断念したHPだが、Veritas Softwareとの提携により、顧客は実際には、これらの機能をもっと早期に入手できることとなった。HPとVeritasは現状、2005年第3四半期に、Veritas Storage FoundationをバンドルしたHPの高可用性ソフト、Serviceguardを出荷する計画だ。
HPビジネスクリティカルサービス部門ジェネラルマネジャーのリッチ・マルセロ氏によると、今後のHP-UX開発では、性能と仮想化機能の改良に主眼を置く。
HPは仮想化の分野で若干後れを取っている。IBM版UNIXのAIXでは、現在既にシングルプロセッサ上で、一つのOSで10のインスタンスを実行できる。HPは2005年後半出荷予定のソフト「Integrity Virtual Machines」で同様の機能を提供する予定。
今回の動きにより「HPは、HP-UXの真の差別化を図ることができる。世界は仮想化に向かっている。当社は仮想化技術を全体的に拡大したかった」とマルセロ氏。
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