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» 2004年12月21日 18時45分 公開

PeopleSoftユーザーのテストを受けるOracle (1/2)

PeopleSoftの所有権を手に入れるという念願をかなえたOracleを次に待ち受けているのは、同社の意図に懐疑心を抱く多数のユーザーだ。

[IDG Japan]
IDG

 PeopleSoftの所有権を手に入れるという念願をかなえたOracleを次に待ち受けているのは、同社の意図に懐疑心を抱く多数のユーザーだ。

 PeopleSoft取締役会の反対、PeopleSoftのクレイグ・コンウェイ元CEOの頑強な抵抗、米司法省の訴訟などOracleの敵対的買収提案の前に立ちはだかった数々の障害を乗り越えたOracleにとって最大の試練は、同社が引き継ぐことになった1万2700ユーザーというインストールベースの信頼を得ることであるようだ。

 先週、この買収について10人のユーザーに取材したところ、2人のユーザーが警戒心を抱きつつも、Oracleとビジネスをしても大丈夫だと思うと答えた。しかしこれらのユーザー全員がOracleに対して不安を抱いており、「試用期間」を設けて同社をテストした上で判断を下したいとしていた。

 ミシガン州プリマスにある自動車サプライヤーDurr Industriesのビジネスシステムスーパーバイザー、ロバート・ロビンソン氏によると、PeopleSoftのアプリケーションをサポートすることをOracleに約束してもらうだけでなく、PeopleSoftが昨年、J.D. Edwardsの買収に伴って取得した「World」および「EnterpriseOne」製品ラインに関する計画もきちんと説明してもらう必要があるという。

 Durrでは、間もなくWorldからEnterpriseOneにアップグレードする予定だ。「最新版のソフトウェアに移行する準備を進めているが、準備が完了した時点で、新たにOracle/PeopleSoft/J.D. Edwardsのハイブリッド製品への移行を準備しなければならないのではと心配になってきた」とロビンソン氏は語る。

 コロラド州デンバーにある人材派遣会社Remyのアンドルー・アルバレル経営責任者も「Oracleはわれわれの支持を得る必要がある」と言う。同社ではPeopleSoftの財務ソフトウェアを使っている。「Oracleから明確なメッセージが伝わってこない」と同氏。

 アルバレル氏によると、Remyでは今月、PeopleSoftからアプリケーションの追加モジュールのライセンスを購入する予定だった。しかし同氏は、この購入計画を棚上げし、自社のERP(Enterprise Resource Planning)システムのメンテナンスに関して幾つかの選択肢を検討するつもりだという。

 「新しい機能が必要になった時点でアプリケーションを社内で開発するという方法や、サードパーティーのメンテナンスプロバイダーなども検討したい」とアルバレル氏は話す。

 そんなふうに考えているのはアルバレル氏だけではない。ボストンにあるAMR Researchが最近、PeopleSoftのユーザー150人を対象として実施した調査では、回答者の15%が「PeopleSoftがOracleに買収された場合は、ソフトウェアメンテナンス契約を直ちに打ち切る」と答えた。

証明という課題

 PeopleSoftのユーザーの中には、「Oracleをほかのベンダーと区別するつもりはない」と言う人もいる。

 ペンシルベニア州コンショホッケンにあるQuaker Chemicalのバッバ・タイラーCIO(最高情報責任者)は、「ほかのベンダーの場合と同じく、彼らが私に何か買ってもらいたいのであれば、私の会社の立場に立って考えていること、そしてわれわれのビジネスを手助けするつもりがあることを何らかの形で示す必要がある」と話す。同社ではEnterpriseOneを運用している。

 「当社とPeopleSoftの現在の関係がOracleの利益になるだけでなく、相互の利益につながることを同社は証明する必要がある」とタイラー氏は話す。

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