Nortelが決算修正完了、幹部が賞与を自主返納

» 2005年01月12日 08時10分 公開
[ITmedia]

 不正会計問題で決算の修正作業を進めていたカナダのNortel Networksは1月11日、米国とカナダの会計基準に沿って2001〜2003年度の決算修正を完了したと発表した。

 同時に今回の問題をめぐり、Nortel上級幹部の12人が自主的に、2003年に黒字化の見返りとして受け取った賞与総額860万ドルを会社に返還すると表明。これら幹部は不正会計に直接かかわったわけではないが、経営上層部として今回の問題に関する深い失望感を共有するものだと説明している。

 この問題で同社は昨年4月、当時CEOを務めていたフランク・ダン氏、前CFOのダグラス・ベティ氏らを解任。社内に独立系の監査委員会を設置して問題の調査と決算の修正に当たっていた。

 調査報告では、「前経営者」と「前財務責任者」の承認の下、米一般会計原則に沿わない会計手法が用いられたと結論。同社では利益に応じて賞与を支払う仕組みになっていたことから、これによって経営上層部は多額の賞与を手にしたと指摘している。

 監査委員会ではこの問題を招いた構造的な問題などを指摘、再発防止に向け、行動規範の確立など複数項目にわたる勧告を行っている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ