監視と自律性追求のアプリケーションサーバ、Cosminexus V6.5Interview(2/2 ページ)

» 2005年02月04日 00時30分 公開
[木田佳克,ITmedia]
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自律性の実現は、管理のしやすさにも通じる

 Cosminexus V6.5では、JP1との協調で自律性、障害自動復帰、動的適用(ローリングアップデート)の実現が大きなポイントとなっている。

 従来であればクラスタ構成時に個々のサーバごとに予備を接続するといったケースが一般的だったが、サーバ共有が可能となることで割り当てを柔軟にし、可用性を実現する。また、構成時には、1台のリカバリ専用待機ノードを用意するだけですむのもコストパフォーマンス実現に相まっている。さらに、「停止が容易であることが管理のポイント」と小川氏。意外と見過ごしがちな点だが、後述のように自律性を実現したからこそサービスごとの強制停止なども行えるようになったといえる。

図5■導入、運用コストの軽減〜N:1クラスタ

 セッションフェイルオーバー(SFO)の機能実装では、高信頼性実現のためにサーバ間でセッションの引き継ぎを保証する。

 自律回復運用のスケジューラ機能による効果は、リクエストキューを常に監視する機構を実装している。このため、ログ(ダンプ)処理を包括した上で、システムのスローダウン予兆検出から回復までで、約3分間程度という。自律機構を実装しない場合であれば、障害を人の目で発見してから調査の開始、そして原因究明から回復までと、前述の10倍以上を要するシーンなどざらだろう。

 ここでのポイントは、自動化がエラー慢性につながる危険性を持つのではなく、予兆を監視し、適切に察知することで開発工程へもフィードバック可能というスタイルの確立だ。

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