XML技術者育成推進へカンファレンス、6月からは新試験スタート

XMLマスターの資格取得者が1万人に達したことを記念して「XMLマスターDAY 2005」が開催された。6月からは新しい試験もスタートする。

» 2005年02月21日 08時27分 公開
[ITmedia]

 2月18日、都内で「XMLマスターDAY 2005」が開催された。XML技術のスキル認定制度として「XMLマスター」がスタートしたのは、2001年10月。今回行われたXMLマスターDAY 2005カンファレンスは、試験開始から3年を経た昨年11月、XMLマスターの資格取得者が1万人に達したことを記念して開催されたものだ。

 XML技術者育成推進委員会の会長を務める斎藤信男慶応大学常任理事兼W3C副会長は、「XMLは、これからさらに重要な技術となっていく。XMLマスターの取得を目的とするのでなく、その技量を存分に生かしてエンジニアとしての価値を高めてほしい」と話す。

W3C副会長も務めるXML技術者育成推進委員会の斎藤会長

 XMLマスターDAY 2005では、XMLコンソーシアムのエバンジェリスト、米持幸寿氏(日本アイ・ビー・エム)とAmazon Webサービス テクニカルエバンジェリストの吉松史彰氏(アマゾンジャパン)が、XMLやWebサービスの最新動向を紹介した。米持氏が、「インタフェースの標準化が最も重要。その意味でWSDLが重要だ。XMLやHTTPは構成要素」としてSOAをベースとした企業システムの将来像を提示したのに対し、吉松氏は、「われわれとってはWSDLは重要でない。とりあえずXMLとHTTPさえあれば使える」とカジュアルなWebサービスの利用を提唱するなど、多様な考え方が示された。

 また、XML技術者育成推進委員会の平野洋一郎副会長は、「Blog」「SOA」「グリッド」「ユビキタス」「電子政府」といった多くのITキーワードをXMLが支えているとし、今年6月から開始される「XMLマスター:ベーシックV2試験」と「XMLマスター:プロフェッショナルV2試験」について例題を交えながら解説した。

 試験の衣替えは、XMLの急速な普及と関連技術の勧告が続いているため、XMLマスター資格制度開始当初とは必要な技術知識が変化してきたことを受けたものだ。現場で活躍するシステムエンジニアの意見が数多く取り入れられているという。

 「ほかのメジャーなIT資格と同じように、XMLマスターを持っていることが単にXML技術のスキルだけでなく、技術者としてのステータスとなっていくよう価値を高めていきたい」(平野氏)

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