「Notesの本質はEUC」──その功罪を語るユーザーたち(1/3 ページ)

Lotus Notes/Domino Day 2005では、ノーツコンソーシアムのメンバーらが「Notes利用10年の功罪」をディスカッションした。やはり、Notesが帰るべき原点はEUCか。

» 2005年02月23日 00時34分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 2月17日、都内のホテルで行われた「Lotus Notes/Domino Day 2005」は、Notesの20周年と同時に、「ノーツコンソーシアム」の設立10周年も祝った。日本市場でNotesの導入が本格化する直前の1995年に設立された同コンソーシアムの歴史はそのまま「ノーツの歴史」でもある。

 「ユーザーとパートナーが一緒になって、Notesをどう使えばいいのか、情報を交換して、活用する方法を発見したり、再確認する場としてコンソーシアムは活動してきた」と話すのは、事務局長を務める鈴木文彦氏。

 しかし、ドッグイヤーともいわれるこの業界で、10年は「一昔」どころではないだろう。エンドユーザーコンピューティング推進のツールとして紹介されたNotesも、システムアーキテクチャーの変化や担当者の世代交代などがあり、その見直しを迫られている。2003年以降に登場したバージョン6.5が品質的にも改善されてきたこともあり、ユーザーらは移行へと重い腰を上げたが、Microsoft ExchangeやサイボウズOfficeのようなオルタナティブもある。「10年を区切りとし、見直す好機だ」とノーツコンソーシアムの鈴木氏は話す。

 ノーツコンソーシアムでは、移行事例を紹介し、問題点を整理するなど、会員企業のニーズにこたえる活動を行ってきたが、Lotus Notes/Domino Dayでは、「ノーツを止めたらどうなりますか?」をテーマに会員らが「Notes利用10年の功罪」をディスカッションした。

Notesの本質はEUCツール

 「急性肝炎で黄だんが出て、目がNotesイエローに染まってしまったこともあった」と、苦労話を面白おかしく紹介するのは大塚商会の丸山義夫氏。

 「いろいろ苦労もあったが、Notesはユーザーが自ら工夫して仕事の生産性を高められるツール。10年手がけてきて、やはり良いことの方が多かった」と丸山氏。

 コンサルティングや導入支援を手がけるキーウェアソリューションズの中村勝一氏も「Notesはエンドユーザー自身がアプリケーションを開発できる。そこの大きな意義がある」と、やはりエンドユーザーコンピューティングツールとしてのNotesに光を当てた。

大塚商会 丸山義夫氏
キーウェアソリューションズ 中村勝一氏
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