オラクルとの緊密関係を売り込むネットワークアプライアンス(1/2 ページ)

ネットワークアプライアンスは、「Oracle 10g World」で、Oracleと同社の緊密なリレーションシップを強調し、企業のストレージインフラを簡素化する同社のソリューションを売り込んだ。

» 2005年02月26日 22時07分 公開
[ITmedia]

 ネットワークアプライアンスは、2月24日から都内で行われた「Oracle 10g World」カンファレンスで、Oracleと同社の緊密なリレーションシップを強調し、企業のストレージインフラストラクチャーを簡素化する同社のソリューションを売り込んだ。

Fibre Channel SAN構成の「NetApp Filer」とテープドライブ代替ソリューションの「NearStore」を展示したネットワークアプライアンスのブース

 米Network Applianceは、ファイルサーバメーカーとして知られたAuspex Corporationの元技術者らが1992年に設立したストレージソリューションベンダー。「DataONTAP」と呼ばれる、ファイルサーバとして必要な機能だけを実装したコンパクトなOSを独自に開発し、ローエンドからハイエンドまで、すべての同社製品に搭載している。

 当初、DataONTAPは、NAS(Network Attached Storage)に特化したOSとしてNFS、CIFS(Common Internet File System)、HTTPといったファイルアクセスプロトコルをサポートしていたが、のちにDAFS(Direct Access File System)、FCP(Fibre Channel Protocol)、iSCSIといったブロックアクセスのためのプロトコルも追加した。1台のストレージシステムでNAS、IP SAN、およびFC SANを同時にサポートできるため、ストレージの統合が簡素化できるという。

 データベース系のアプリケーションというとFibre Channel SANをすぐに思い浮かべるが、NASもデータベースシステムのストレージとして幅広く使われている。いわゆる「DB on NAS」だ。Fibre Channel SANと比較して、NASであればスイッチやアダプタが安価であることに加え、のちのちファイルサーバやメールシステムに流用できる利点もある。Oracle 10g Worldで事例が紹介されたスクウェア・エニックスもそうした理由から「NetApp Filer」を導入しているという。

 スクウェア・エニックスの伊勢幸一ネットワークシステム部長は、「信頼性や性能面で懸念もあったが、検証ではFibre Channelと比べて遜色ないことが分った。RAIDシステムは2年ほどで陳腐化してしまう。常に最速のストレージに置き換えても、NASならば古いストレージが使い回しできる」と話す。

高可用性をローコストで

 データベースシステムを運用する際、バックアップ作業は避けて通れない。特に24時間365日の連続稼動が求められるシステムの場合、システム稼動中のオンラインバックアップが必須となる。

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