SAP、「CRM 4.0 サービス業界向け拡張」の出荷を開始

SAPジャパンは、CRM(顧客関係管理)アプリケーションであるmySAP Customer Relationship Management(mySAP CRM)の追加機能として、「SAP CRM 4.0 サービス業界向け拡張」の一般出荷を開始したと発表した

» 2005年04月06日 20時16分 公開
[ITmedia]

 SAPジャパンは4月7日、CRM(顧客関係管理)アプリケーションであるmySAP Customer Relationship Management(mySAP CRM)の追加機能として、「SAP CRM 4.0 サービス業界向け拡張」の一般出荷を開始したと発表した。CRM 4.0 サービス業界向け拡張の特徴は、CRM 4.0上に、公益、通信、メディアなどの「サービス業界向けの機能拡張」、「インタラクションセンターの機能拡張」、そして、「顧客サービスプロセスの強化」がそれぞれ実装される3点が挙げられる。

 1つ目の、サービス業界向けの機能拡張を行った背景としては、公益、通信、メディア、専門サービスなどのサービス業界および公共セクターにおいて高い伸びが見込まれていることがある。そのため、同社は、これらの業界で必要とされている機能をいち早く拡張し、提供することで、導入企業の要件にマッチしたシステムを短期間で提供する考えだ。

 具体的に拡張された機能としては、専門サービス業界向けでは、サブプロジェクトを含む複雑なプロジェクトに対応できるプロジェクト管理機能や、スキルや空き状況を考慮して適切なリソースを割り当てる機能が拡張されている。

 また、公共セクターでは、市民からWebを通じて寄せられた依頼の受け付け処理作業の効率化、インタラクションセンターとの情報の統合、オンラインおよび紙ベースの文書処理を含むケース管理機能などが拡張されている。

 通信業界向けの拡張では、未払料金回収処理、料金問い合わせ窓口のためのインタラクションセンタテンプレートを提供する。

 メディア業界向けでは、知的財産管理におけるロイヤルティ計算および収入・支払処理の機能拡張、小冊子集、定期刊行物、シリーズ編などの購読契約管理および請求処理といった機能が拡張される。

インタラクションセンターの機能拡張

 2つ目は、サービス業界におけるインタラクションセンター機能の拡張だ。テンプレートの提供だけではなく、次のような各業種共通のインタラクションセンター機能拡張が提供されるようになる。

  • 電子メール応答管理システム
  • 社内システム部門向けヘルプデスク
  • 高速顧客検索/セグメンテーション

顧客サービスプロセスの強化

 3つ目は、顧客サービスプロセスの強化だ。修理、保守などの顧客サービスに関しても、特に、以下のように、mySAP ERPとの統合を強化した各業種共通の機能拡張が提供される。

  • ロジスティクス統合の強化
  • 会計統合の強化

 SAP CRM 4.0 サービス業界向け拡張は、一般出荷に先立つ限定出荷期間中に、日本を含む世界各国の37社で導入された。そのうち、既に7社で本稼動している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ