ベンダー様へ「セミナーは具体的な事例を」

ナレッジサインの調査結果によると、ITベンダー主催のセミナーで求められているのは製品説明ではなく、具体的な事例紹介にあるようだ。また、セミナー参加者で最初から購入を検討している人は2割にも満たなかった。

» 2005年04月12日 19時13分 公開
[ITmedia]

 ナレッジサインは4月12日、「ITベンダーの販促セミナーに関するホンネ調査」の結果を発表した。同調査は、首都圏にある大手企業の情報システム部門・Web企画部門などの管理職クラスを対象にアンケートを実施したもの。有効回答数は96人。

 これによると、ITベンダー主催のセミナーに「よく参加する/ときどき参加する」と回答したのは全体の75%。

 セミナー参加者を対象に、「これまで参加したセミナーの中で『おもしろかった』『役に立った』と思うものはどれぐらいあるか?」とたずねたところ、「ほとんど」が9%、「時折」が64%、「ほとんどない」が27%だった。

 「セミナーがおもしろかった・役に立った」と判断する理由を複数回答方式でたずねると、7割以上の人が「顧客事例などがためになった」と「講演の内容がおもしろかった。ためになった」の2つを挙げ、ほかの理由を大きく引き離した。

 一方で、「セミナーがおもしろくなかった・役に立たなかった」と判断する理由では、8割の人が「製品・ソリューションの説明が細かすぎて退屈だった」と「講演の内容がつまらなかった。プレゼンがへた」を挙げている。

 自由意見でも、導入事例のプレゼンに対し「事例ではなく、単なる製品導入実績」「事例と言いながら結局製品スペックの説明」「導入した結果どうなったかをベンダーが知らない」といった指摘があった。

 このため、同社は「セミナーに求められるのは製品の内容説明よりも、具体的な利用事例。導入で経営課題が解決したのかどうか、ストーリー性のある事例を聞きたがっている」と分析している。

 参加者に目的をたずねたところ、37%の人が「講演のテーマや内容に興味があったから」と答え、それに続いて36%が「業界やトレンドの研究のため」とした。一方で、「その製品・ソリューションの購入を真剣に検討しているから」と答えたのは18%に過ぎなかった。

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