新興企業Alacritech、MSに対する仮禁止命令勝ち取る

Microsoftは次期Windowsに組み込む予定の「Chimney」の利用・販売差し止めを命じられた。ChimneyがAlacritech特許を侵害しているとの訴えが認められたため。

» 2005年04月14日 08時22分 公開
[ITmedia]

 新興企業米Alacritechは4月13日、Microsoftを相手取った特許侵害訴訟で米連邦地裁がMicrosoftに対し、TCO負荷軽減アーキテクチャ「Chimney」の利用・販売差し止めを命じる仮処分を言い渡したと発表した。

 Chimneyは次期WindowsのLonghornとWindows Server 2003のScalable Networking Packに組み込まれる予定だが、これはAlacritechの独自アーキテクチャ「SLIC Technology」を利用したものだと同社は主張。スケーラブルネットワーキングに関する特許2件をMicrosoftに侵害されたとして、昨年8月に提訴した。

 Alacritechでは特許を侵害されたと気づいた時点でMicrosoftに対してライセンス契約を持ち掛けたが、これを拒否されたため提訴に踏み切ったと説明。裁判所の仮処分命令はMicrosoftに対し、Chimneyの利用、販売に向けた提供、販売、インポート、他社への利用働き掛けを禁じる内容となっている。

 AlacritechのSLIC Technologyは、TCP/IP、RDMA、iSCSIなどネットワークプロトコル処理の負荷を軽減するアーキテクチャ。システムとネットワークのボトルネックを解消し、イーサネットベースのネットワークを通じたデータ伝送を最大化することで、システムとアプリケーション、ネットワークの性能を強化できるとしている。この技術は同社のギガビットイーサネットTNICやiSCSIコントローラなど全製品に使われているという。

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