ISVは、LSB支持を堅持 (2/2 ページ)

» 2005年04月30日 23時54分 公開
[Jay-Lyman,japan.linux.com]
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LSBをデスクトップに

 Open Source Development Labsの技術責任者トム・ハンラーン氏は、LSBに対するISVの支持表明を前進と捉え、Oracleなどの企業――OSDLのメンバーではないがLinux向けアプリケーションでは重要な企業――の支持の重要性を指摘した。

 OSDLの開発チームやテスト・チーム、さらにさまざまな作業チームを管理している同氏は、OSDLはLSBの進展に合わせ、データセンターやキャリアで使えるレベルのLinuxを主要目標とする作業チームの基本要件の1つとしてLSB準拠を目指していると言う。

 同氏は、LSBの前途を展望し、その最大の課題はサーバーにおける支持と同程度にデスクトップでも支持を得ることだと語った。

 「LSBは、今、サーバー向けからデスクトップ向けに大きく変わろうとしています。ですから、彼らは、そのためにLSBを拡張して、サーバーだけでなくデスクトップも対象にしようとしているのです」

 同氏はIBMで600人のオープンソース開発者を率いていたことがあるが、ISVにとってのLSBの価値は、多様なLinuxディストリビューションに対する検証テストに通しやすくなるような手順とツールが利用可能になる点にあると述べた。

ディストリビューションを選ばないアプリケーション

 LSBを強く支持しFSGにも参加しているアプリケーション製作企業LymewareのCTOであるマイケル・ コバル氏は、LSBによってさまざまなLinuxディストリビューションの中から選択する手間が省けると述べた。

 「今では、サポートしていないプラットフォームは大してありません。個別にパッケージする必要もないし、個別にテストする必要すらないのです。当社のランタイムがLSB 2.0に準拠していれば、それだけでテストは十分です。今では、現行LSB 2.0に準拠する限り、顧客はどのディストリビューションでも使うことができます」

 同氏は、FSGに加盟することで同社はLSBの展開に関与できるだろうと言う。

 「(LSB 2.0の)経験を通して、行くべき道を知りました」と同氏は言い、同社が今年リリース予定のLSB 3.0に、そして2006年に予定される4.0にも準拠すると述べた。

 「LSBが普及するにつれ、さまざまなモジュールが登場するでしょう。当社の製品の大半を準拠させたい。LSB 3.0ではもっと、LSB 4.0ではさらに多くを対応させようと思います」

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