特集
» 2005年05月12日 23時45分 UPDATE

ミドルウェアを制するものがシステムを制す:実力差が出る「ミドルウェア」への感覚 (1/4)

ミドルウェアをうまく活用できるかどうかで情報システムの拡張性や柔軟性が決まる。(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)

[藤野 裕司(DAL),ITmedia]

  藤野 裕司(データ・アプリケーション 上級コンサルタント)

 B2Bは「企業間電子商取引」として、EDIから始まり、「人手でなされていた伝票処理業務をコンピュータにより企業間で自動連係する」という非常に大きな使命を持って発展してきた。しかも、ネットワークの発達によりその範囲をどんどん広げていっている。その中でB2Bミドルウェアがどう進化していくかについて、今注目が集まり始めている。


 「ミドルウェア」というと、さまざまな分野で多くの機能を持つ製品が世に出ているが、本稿ではB2Bに限って必要とされる機能と利用形態について3回に分けてまとめてみたい。この第1回では、B2Bの範囲とそれをカバーするミドルウェアの役割を、日本と欧米の違いをもとに考えてみる。第2回は、その中で特に今動きのあるEDIとEAIの関連について具体的に検討を加える。最終回の第3回は、ブロードバンドによって大変革がもたらされたインターネット環境のもとで、B2Bがどのように変わろうとしているか、その中でB2Bミドルウェアに求められた新たなミッションは何なのかをまとめてみる。

B2Bの範囲

 まず初めに、B2Bの範囲を明確にしておこう。これについては取り上げる人によりさまざまな見解があると思われるが、ここでは「ビジネスに関わるデータを企業間、企業内で連携する機能」とする。つまり、現在用いられている言葉の範囲でいうならば、EDIのすべてと、EAIのすべて、およびSCMERPの一部と言える。ちなみにSCM、ERPの一部とは、ともに業務間のデータを連携する部分をいう。よって、B2Bミドルウェアとは、「それらの機能を実現するためのツール群」と考える。

日本と欧米でB2Bの機能に大きな違い

 そもそも、B2Bの取り組みは米国に端を発するものであるが、日本における発展と欧米における発展は大きく異なっている。正しくは、日本のみが世界と違う発展過程を取ってきた。(文末の参考文献を参照。)

 欧米では「VAN経由を前提としたデータ交換」、日本では「企業対企業の直接接続によるデータ交換」なのである。具体的にいうと、欧米ではアプリケーションデータをUN/EDIFACTやANSI X.12のような標準データフォーマットに変換し、FTPもしくはVAN独自のファイル転送プロトコルでVANに送り込むもしくは受け取る(図1)。

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