富士通とCisco、提携の成果「Fujitsu and Cisco CRS-1」を投入

富士通と米Cisco Systemsは、2004年12月の提携に基づき、共同で開発した「Cisco IOS XR」を搭載したハイエンドルータ「Fujitsu and Cisco CRS-1」の販売を開始した。

» 2005年05月24日 17時41分 公開
[ITmedia]

 富士通と米Cisco Systemsは5月24日より、共同で開発した「Cisco IOS XR」を搭載した共同ブランドのハイエンドルータ「Fujitsu and Cisco CRS-1」の販売を開始した。

 両社は2004年12月に、通信事業者向けのハイエンドルータ/スイッチ事業に関して提携を結び、具体的な取り組みとして「Cisco IOS-XR」をベースにした新型ルータの共同開発と、「Fujitsu-Cisco」ブランドでの販売を挙げていた。その成果が世に出ることになる。

 両社はCisco IOS-XRの共同開発に当たり、これまでCiscoがグローバル市場向けに行ってきた総合試験に加え、富士通のノウハウを生かした試験項目を追加し、日本市場に即した形の試験を実施。日本の通信事業者を対象に、その結果を踏まえた形で開発を進めてきた。この結果、特に品質や信頼性といったニーズに応えるため、プロセス分散や障害の封じ込め、ノンディスラプティブ(無停止)でのソフトウェアアップグレードといった機能を実装し、高可用性を強化したという。

 両社はさらに、共同で出荷製品のフィールド品質管理/品質データの分析を実施していく。万一障害が発生した際の問題解析、解決を支援するため、富士通のエンジニアを米Ciscoに派遣し、障害解析のための緊急対応のためのルートを確立していく。

 Fujitsu and Cisco CRS-1の価格は、8スロットタイプの本体が4691万6000円からで、6月より出荷が開始される予定だ。富士通とCiscoはその後、CRS-1に続く共同ブランド製品として、同じく通信事業者向けの「Fujitsu and Cisco XR 12000シリーズ」を提供する計画という。

 なお、共同開発によるCisco IOS XRを搭載したFujitsu and Cisco CRS-1は、5月31日より行われる「Broadband World Forum」および6月8日から10日まで開催される「Interop Tokyo」の展示会で披露される予定だ。

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