B2Bミドルウェアの新しい使命SEをサポートするミドルウェア(2/6 ページ)

» 2005年05月30日 09時12分 公開
[藤野 裕司(DAL),ITmedia]

次世代はリアルタイムEDI

 今、ビジネスはさまざまな局面で高速レスポンスを求められている。たとえば物流。サプライチェーン・マネジメントの進展により、物流関連業務に対してさまざまな新しいニーズが寄せられるようになってきた。リードタイムの短縮、在庫の最適化、貨物の追跡、トラブルの検知と速やかな対応、などなど。これを実現するためには、リアルタイムにその時々の情報を伝える必要が出てくる。これが次に求められる「リアルタイムEDI」ではなかろうか。

 はたしてこのような高速レスポンスを実現するリアルタイムEDIは可能なのか。その答えとして「技術基盤としての環境は整いつつある」と言えるようになってきた。

ブロードバンドとインターネットの発達で高速・安価なネットワーク環境 

 ブロードバンドとインターネットの拡大は止まるところを知らない。この世にADSLが出たかと思うと、2004年11月には各家庭へのアクセス回線に1Gbpsが提供されるようになった。宅内での使用は100Mbpsだが、1Gbpsがフルに活用できる時代が来ることはほぼ間違いない。ファイル転送型の全銀・JCA手順が、2400bpsでいまなお利用されていることを考えれば、その速度差は想像を絶する。

 インターネット上の速度がベストエフォートという意味で単純に比較できないとはいえ、2400bpsとは実に40万倍の差である。100MbpsのBフレッツで考えても、公衆回線を市内60秒10円で使用していたのが、100Mbpsのインターネット全国接続が月額5000円程度で(4万倍の速度差を)使い放題となる。この環境を使わない手はないだろう。

 また、この高速回線上で、リアルタイムEDIを実現する道具立てもそろった。インターネット上のファイル転送やメッセージング(注:文末に解説)にはebXML、アプリケーションの直接連携にはWebサービスが注目されている。では、そのebXMLとWebサービスをもう少し深く探ってみたい。インターネットが高速かつ安価に利用できるようになった今、これを支える技術も普及し安定しつつある。

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