第1四半期、国内サーバ売り上げ減

IDC Japanによれば、2005年第1四半期の国内サーバ市場規模は2059億5000万円で、前年同期に比べ5.8%の縮小となった。製品カテゴリ別では、x86サーバが出荷額、出荷台数共に大きな成長を見せている一方で、メインフレームは2桁のマイナス成長だった。

» 2005年05月31日 19時36分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは5月30日、2005年第1四半期(1〜3月)の国内サーバ市場動向を発表した。市場規模は2059億5000万円で、前年同期と比較して5.8%の縮小となった。一方、出荷台数は、過去最高の15万5000台に達し、前年同期比成長率は11.9%と8四半期連続の2桁成長を示した。

 製品カテゴリ別に見ると、x86サーバは出荷額ベースで前年同期比4.4%増、また、出荷台数は同14.2%増で8期連続の2桁成長を記録した。さらに、RISCサーバとIA64サーバの合計出荷額は、前年同期比6.5%増を示した。一方で、メインフレームは前期に続いて2桁のマイナス成長となった。

 業種別での動きを見ると、通信業と製造業のサーバ投資が活発だったほか、会計年度末であったため、国公立の研究機関や大学向けに科学技術計算用途のRISC/IA64サーバが多数出荷され、製品分野における出荷金額の増加に貢献したという。

 ベンダー別では、富士通が2期ぶりに1位に復帰。逆に、前期1位だった日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は3位に下がった。第1四半期と第3四半期に富士通、第4四半期と第2四半期に日本IBMのシェアが上がるのは、両社の決算時期によるもので、例年の傾向となる。

 2位には、2期連続で日本ヒューレット・パッカード(日本HP)がランクイン。上位3社では、日本HPだけが前年同期より出荷金額を増やしており、特にx86サーバが好調だったほか、前期に引き続き、全製品を合計した出荷台数で1位を獲得している。

 このほかの上位ベンダーでは、サン・マイクロシステムズと日本ユニシスがプラス成長だった。

 同社リサーチマネージャーの中村正弘氏は、「x86サーバの需要は非常に強い。特に出荷台数の面で市場を牽引している。一方、出荷金額は、メインフレームの買い替え需要が一巡したため落ち込み始めた。ただし、RISCサーバの更新需要は引き続き旺盛であり、これが市場を下支えしている」と分析している。

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