2004年度ERP市場は前年割れ

矢野経済研究所によれば、2004年度のERPパッケージライセンス売上市場規模は821億2800万円で、対前年比97.4%の前年割れになったという。特に、大手企業向け市場の規模縮小が大きく影響しているようだ。

» 2005年05月31日 19時38分 公開
[ITmedia]

 矢野経済研究所は5月31日、ERPパッケージ市場に関する調査結果を発表した。調査対象は、主要ERPパッケージ26製品で、同社研究員が2004年11月〜2005年3月の期間に直接面接取材を行って得られたデータをまとめた。

 これによると、2004年度のエンドユーザー渡し価格ベースによるERPパッケージのライセンス売上市場規模は821億2800万円で、対前年比97.4%の前年割れとなった。

 また、顧客企業の年商規模別マーケットで見ると、顧客企業の年商が1001億円以上の「大手企業向け」市場は226億8200万円で対前年比74.4%と市場縮小が著しく、ERP市場全体に大きく影響していることがわかる。

 大手企業向けERPパッケージ市場が対前年比で大きく縮小した原因は、大型案件の減少が挙げられ、これは一時的な傾向というよりは、新規大型導入案件が一巡した結果だと、同社は分析している。

 2002〜2008年の6年間におけるライセンス売上市場の年平均成長率は8.7%が見込まれるという。また、年商規模別マーケットでの年平均成長率は、年商100億円以下の中小企業向けでは13.8%、101〜500億円の中堅企業向けは13.5%、年商規模501〜1000億円の準大手企業向けは8.9%、年商1001億円以上の大手企業向けは1.3%が予測されている。

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