1分――モデルとはオブジェクトの表現手段5分で絶対に分かるUML

「UMLって何?」に5分で答える。今回のテーマは「モデルとはオブジェクトの表現手段」(IT Architectフォーラム:@IT) 

» 2005年06月02日 16時44分 公開
[井上樹(豆蔵),@IT]

 UMLの説明にいく前にその背景にあるオブジェクト指向について、触れておきましょう。オブジェクト指向はソフトウェアの開発技術の1つで、その名前が示すとおり「オブジェクト」という単位ですべてをとらえる考え方です。システム化対象となるビジネスをオブジェクト間のコミュニケーションとして考える、システムをオブジェクトの集合ととらえる、オブジェクトの振る舞いをプログラムで記述する、というように何から何までオブジェクトとして考えていくのがオブジェクト指向です。

 オブジェクト指向は、大規模・複雑化するソフトウェア開発において開発効率を向上させる技術として注目されています。

 オブジェクト指向によるシステム開発では、さまざまな視点からオブジェクトをとらえます。オブジェクト群がどのような構造を持っているのか、オブジェクトの間でどのようなメッセージが交わされるのか、といった視点です。それらは言葉だけでは伝えづらいので、図(ダイアグラム)を使って表すことになります。そうした図のことをモデルといいます。

 モデルを用いることで、技術者間でより正確にオブジェクトに関する情報や考えを交換することができるようになります。例えれば、街を地図に表すことによって、特定の建物や場所の位置、あるいは標高といった情報が皆で共有できる情報として扱えるようになる様と似ています。

 しかし、モデルを正確に読み取るためには、モデルの描き方のルールが決まっている必要があります。そうしたモデルの描き方のルールを定めたものを表記法といいます。

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